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69.二学期期末試験

 季節は巡る。


 そして。


 また試験の時期がやってきた。


「中学生は試験多すぎません?」


 今回の試験は二学期期末。


 もちろん五教科。


 そして実技教科もある。


 音楽。


 美術。


 保健体育。


 技術家庭。


 あやめは思う。


「実技教科って何?」


「それ社会に出て何か役に立つんですか?」


 とはいえ。


 文句を言っていても仕方ない。


 勉強はする。


 なぜなら――


 あやめは努力型だからだ。


 とはいえ。


 あやめには一つ、大きな弱点がある。


 音楽。


 そして美術。


 この二つは壊滅的にダメだ。


 それがあやめ。


 あやめちゃんなのだ。


 それでもあやめは頑張った。


 新聞配達。


 学校。


 家事。


 試験勉強。


 睡眠。


 このサイクルを毎日回す。


 ちなみに。


 あやめの部屋にはテレビが無い。


 だから集中して勉強は出来る。


 ……出来るはずだ。


 ただ問題が一つある。


 あやめの集中力が続かない。


 それでも。


 なんとか試験当日を迎えた。


 問題を見て思う。


「……まあまあいけそう」


 そして。


 数日後。


 結果発表。


 あやめは結果表を見る。


 総合順位。


 学年二十三位。


「おお」


 思わず声が出た。


 音楽と美術が壊滅しているのに、この順位。


 あやめは小さく頷く。


「よく頑張った」


 フェアリーハイツに戻ると、しずくが聞いてきた。


「どうだった?」


 あやめは結果表を見せる。


「二十三位でした」


 しずくが嬉しそうに言う。


「すごいじゃない!」


「頑張ったわね」


 あやめは少し照れる。


「まあ、そこそこです」


 しずくは結果表を見ていた。


 そして。


 少しだけ微妙な顔をした。


「……あやめちゃん」


「はい?」


「美術と音楽、ダメなんだ……」


 あやめは即答した。


「壊滅です」


 しずくは、なんとも言えない顔をしていた。

 

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