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66.シビルの近況

 ある日の夕方。


 あやめはふと思った。


「そういえば」


「シビルさんって」


「今なにしてるんですか?」


 リビングでお茶を飲んでいたしずくに聞いてみる。


 しずくは少し考えてから言った。


「あー」


「あの子?」


「グレたらしいわよ?」


「……」


「グレたんですか」


 しずくはうんうんと頷く。


「なんかね」


「最初はふてくされて」


「引きこもってたみたいなんだけど」


「そのあと」


「一周回って」


「やけになったらしくて」


「今はバリバリ働いてるらしいわ」


「……」


 あやめは少し想像してみた。


 シビル。


 妖精界で仕事。


 めちゃくちゃ働く。


 なんとなく。


 想像できる。


 あやめは頷いた。


「なるほど」


「それはそれで」


「いいことですね」


 しずくが笑う。


「そうね」


「おかげで」


「妖精界は安泰みたいよ」


 あやめは小さく頷いた。


「よかったですね」


 でも。


 少しだけ思う。


「……」


 そのうち。


 また急に現れそうな気がする。


 シビルさんなら。


 きっと。

 

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