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35.扇風機

 風見あやめは、限界を迎えようとしていた。


「もうダメだ」


 部屋の床に転がる。


「耐えられない」


 天井を見つめる。


「もう無理」


 暑い。


 とにかく暑い。


 窓は開けている。


 風も少しは入ってくる。


 でも。


 暑い。


 私は起き上がった。


「決めた」


 扇風機を買おう。


 そして電気屋さん。


 店内には扇風機がずらりと並んでいた。


「……いっぱいある」


 横には、なぜかゆいさんがいる。


「暇だったから付き合いに来た」


「ありがとうございます」


 二人で扇風機コーナーを見る。


「なんか」


 ゆいさんが言う。


「いっぱいあるね」


「ありますね」


 高いもの。


 安いもの。


 羽が多いやつ。


 縦長のやつ。


 機能もいろいろ書いてある。


 DCモーター。


 リズム風。


 静音。


 タイマー。


「……」


「……」


 二人とも、よく分からない。


 しばらく眺めていたけれど。


 私は言った。


「高いの見ててもキリがないですね」


 ゆいさんも頷く。


「だね」


 私は一つを指さした。


「この辺でいいかな」


「省エネって書いてありますし」


 値段。


 六千八百円。


 私は頷いた。


「これにします」


 そして帰宅。


 箱を開ける。


 組み立てる。


 スイッチを押す。


 ブオーン。


 風が出る。


 私は扇風機の前に座った。


「……」


 そして言った。


「あー」


「涼しいー」

 

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