30.第二戦 スポーツチャンバラ
時は来た。
魔王戦である。
私はしずくさんに言った。
「次の土曜日、勝負をしたいです」
しずくさんは楽しそうに笑った。
「いいわよ」
「相手は?」
「すずさんでお願いします」
「審判はりんさんで」
しずくさんが頷く。
「いいわね」
今回の勝負内容は――
スポーツチャンバラ。
ルールは簡単。
エアーソフト剣と面を使う。
頭から足まで、全身どこを叩いても一本。
先に三本取ったほうが勝ち。
ちなみに。
防具は学校の剣道部から借りてきた。
つまり。
ちょっと臭い。
試合当日。
フェアリーハイツの庭。
私は剣を握る。
すずさんも構える。
すずさんが笑った。
「じゃあ、はじめようか!」
「あやめちゃん!」
私は頭を下げた。
「よろしくお願いします!」
審判はりんさん。
「三本先取したほうが勝ちね」
りんさんが手を上げた。
「では――」
「はじめ!」
すずさんが一歩踏み込む。
その瞬間。
私は前に出た。
パシッ。
「一本!」
りんさんの声。
すずさんが目を丸くする。
「え、速い!」
二本目。
私は左右にフェイントを入れて、
足を狙う。
パシッ。
「二本!」
すずさんが笑う。
「ちょっと待って、あやめちゃん速すぎ!」
三本目。
すずさんが思い切って突っ込んできた。
私は一歩下がって、
面を叩く。
パシッ。
「三本!」
試合終了。
すずさんが面を外した。
「負けたー!」
私は軽く礼をした。
「ありがとうございました」
しずくさんが楽しそうに拍手する。
「あやめちゃん強いわね」
私はすずさんを見る。
「では」
「すずさん」
「今日から協力をお願いしますね」
すずさんは笑った。
「はいはい」
「魔王討伐チーム入りね」




