彼女がヒトでなくなるその前に　～自身が誰かのコピーだと知ったとき、彼女は人権を失い『モノ』になる～

　第二章『レッド・サンド・ロード』完結しました！！


　突然、廃品回収をよそおった男に人権の失効と自身の廃棄をつげられる妻、キャスリーン。

「あなたという人間は最初から存在しなかった」彼はそう説明する。

　そして謎の情報提供者、ロイからの警告も届かず、彼女は連れさられてしまう。
　同時刻、その夫ケネスにもロイから警告の電話が入る。
　彼はケネスとキャスリーンのことを『ストークス』と呼び、『STORK社』との契約解除により廃棄処分されることを伝えた。

　さらに彼は七年前に病死した二人の子どもについて告げる。

「――ルーイは死んでなんかいない。今も生きている」

　ケネスもまた回収者に襲われ、状況が理解できないままに地下駐車場での逃走劇がはじまる。
　回収者は言った。すでにキャスリーンは『焼却処分』された、と。

「いまごろ焼却炉でこんがりウェルダンだ」

　そして舞台は廃棄物処理施設、サウス・フェニックス・リサイクルへ。
　そこでケネスを待っていたのは死んだはずの息子との、奇跡の再開だった。

「パパとママを助けに来たんだ！　サンフランシスコから……」


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