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曖昧な記憶の、その隣で  作者: はる乃


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第二十八話 美味しい朝

翌朝――。


未来は静かに目を覚ました。


まだ足は少し痛む。


それでも、

そっとベッドを抜け出しリビングへ向かう。


(少しだけなら……。)


キッチンを覗くと、

冷蔵庫には卵と野菜が少し残っているだけだった。


「勝手に使ったら怒られるかな……。」


小さく呟きながらも、未来は微笑む。


昨日はご飯を作ってもらった。


今日は少しでも恩返しがしたい。


残っていた野菜で簡単なスープを作り、

レトルトのご飯で炒飯を作る。


ちょうど食卓に並べ終えた頃、寝ぼけた顔の彬がリビングへやって来た。


「……何してる。」


未来は少し照れくさそうに笑う。


「おはようございます。」


「昨日、ご飯をご馳走になったので……。」


食卓を見た彬は苦笑した。


「無理しなくてよかったのに。」


「怪我人だろ。」


「それに……。」


冷蔵庫を開け、中を見て肩をすくめる。


「空っぽ過ぎて困っただろ。」


未来は申し訳なさそうに笑う。


「ちょっとだけ困りました。」


「だから、期待しないで食べて下さいね。」


彬は炒飯を一口食べる。


「……うまい。」


未来の表情がぱっと明るくなる。


「本当ですか?」


「ああ。」


「俺より料理上手じゃん。」


その言葉に未来は照れ笑いを浮かべた。


「あの……。」


少し遠慮がちに切り出す。


「今日、携帯を買いに行くついでに、スーパーにも寄ってもいいですか?」


「冷蔵庫、もう少し食材があった方がいいかなって。」


彬は思わず吹き出した。


「お前な。」


「まだ居候一日目だぞ。」


「もう家計の心配してるのか。」


未来は慌てて首を振る。


「違います!」


「その……私も食べるので。」


「少しでも役に立ちたくて。」


その一言に、彬は小さく笑った。


「分かった。」


「じゃあ、今日はスーパーも付き合え。」


未来は嬉しそうに頷いた。


「はい!」

こちら2人は、ほのぼのとしていて。

距離が縮まっていく感じが初々しいですね!

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