ダンジョンの秘密
土・日2話投稿!!
本日2話目です。
蟻の動きが遅くなる。
「そ、そんなバカな!?」
「え? 可愛い? 照れますね///」
もはや突っ込まん。
「生命吸収フィールド」
いわゆるエナジードレインである。
「ネガティブフィード」
精神浸食系の魔法で思考を阻害する効果がある。
フィールド系魔法の効果は高く、単体では無く全体に効果ある。
すなわち、その効果はフィールドいる術者にも効果を発揮してしまう。
本来ならアンチ魔法フィールドを使った時点で彼女も魔法の使用が出来ないのだ。
それが可能となるのが、【邪天反転】と言うスキルだ。
このスキルはデバフ効果を逆転させてバフ効果に変換する。
バフの効果もデバフに変換してしまうので使いどころが難しいスキルだ。
このスキルのおかげでデュラハンはデバフの効果を自身のバフに変えて戦闘を開始出来る。
身体はいつもより軽くなり、ステータスが上昇し、魔法が使えない空間で魔法の使用が可能となる。
HPが徐々に回復し、テンションは高くなって思考は早くなる。
これが本当に怖い。
デバフの効果は通常のバフより効果が高い。
例えば攻撃力だが、デバフなら最大で30%を下げる事が出来るがバフだと最大値で10%の上昇だ。
普通にバフを使うよりもデバフを反転させた方が効果が高いのだ。
相手のステータスは下がり、不利な状況に追い込む。
自分はステータスが上がり、有利な状況に持って行く。
最強な訳だな。
「ふ、ふざけるな! こ、こんなことがあってたまるか!」
片膝を付いて声を上げる蟻。
この蟻は強い。
翔や香奈ならおそらく負けるほどの相手だ。
それを弱く見えるほど圧勝してしまうのはデュラハンが強いからだ。
彼女の強さは種族が強いのもあるが、名前を持っているからだ。
デュラハンとは呼んでいるがもはや彼女はデュラハンではない。
今の彼女は【ロード】だ。
2段階くらい上位の種族になってしまった。
俺の魔力をほぼ持って行きやがって。
「まぁまぁでしたよ。主様~。仲間にしますか?」
「無理だ。いくら頑張っても仲間に出来ないよ」
「了解です」
デュラハンは蟻に近づき、首を手刀で斬り落とした。
『モンスターを倒しました。 経験値を獲得します』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
……etc.
レベルが上がる上がる。
「う~ん。グラビティフィールドで潰れないとは思いませんでした」
「やっぱり強かったか?」
「翔くんじゃ殺されてますね」
マジかよ。
それを瞬殺とか。
「いやいや。俺でも倒せましたって」
「本当か?」
「あ、いえ。無理です」
他の蟻を倒した翔が戻ってきた。
純粋に倒せるか聞いたが、強がっただけだったようだ。
正直でよろしい。
「この蟻も良い素材になりそうだな」
「変身スーツになりそうですけどね」
「翔の勇者装備回そうか」
「カッコイイなら着ますけど、ダサかったら嫌ですよ?」
そこは生産職の人たちと相談してください。
「セバスチャン何をしている?」
雑魚蟻を倒して壁の調査をしていたセバスチャンは何か考えている。
「やっと心のつっかえが取れました」
「ん? どういうことだ?」
笑顔のセバスチャンが驚く発言をした。
「ここはダンジョンではありません」
「え?」
俺は何を言ってるのか理解できなかった。
「蟻が作った巣です」
いや、それは知ってるが……。
ん?
「え? ダンジョンじゃなくて魔物が一から作った蟻の巣ってこと?」
セバスチャンが言った事を復唱しただけだが、やっと理解できた。
「自衛隊基地周辺のダンジョンに配下を入れて調査をしましたが、あそこは別の空間になっていました」
いつも間にそんなことをしていたんだよ。
俺知らないけど。
「ここはそういうダンジョンだと思ったのですが、違いますね」
「ダンジョンじゃないと困るんですか?」
デュラハンが話に入ってきた。
「いや、嬢王を仲間にするのは変わらない」
「そうですな。ここがダンジョンではなく地下に出来た巣だったと言うだけの話です」
ダンジョンでないと分かったが、何か心に残る物があるが今は良いだろう。
プレッシャーは他にもある。
順番に潰して行こう。




