蟻塚へ
あらすじ・題名を変更しました。
旧題「数こそ力なり!! おかしくなった世界の魔物使い」
6月から土日2話投稿します。
時間は9時と12時です。
それぞれが準備を整えた。
「香奈。威圧を解いて良いぞ」
『分かった』
返事から数秒後、魔物が基地に押し寄せる。
まず最初に出るのはゴブリンメイジだ。
彼女は名前を与えた。
いろいろと俺のフォローをしてくれるので感謝の意味を込めて名を贈った。
泣いて喜んでくれたので贈った側としてもとても嬉しい。
あいつの名は『緑紅』だ。
万緑一紅から緑と紅を取っただけだが、彼女にはピッタリだと思った。
彼女はゴブリンメイジから進化した。
進化先は鬼人。
身長は180cmまで成長し、まん丸していた身体は女優のようにスレンダーな細身になった。
元々顔は良かったが、進化して一層美人になった。
男なら二度見してしまう程の美貌になった。
「行きますよ~!」
彼女が地面を殴ると亀裂は走り、地面が爆発したようにぶっ飛ぶ。
技ではなく純粋な技術である。
彼女のスキルは土魔法と進化したことで得られた身体強化のスキルしか持っていない。
だが、彼女は土魔法の練度を上げてスキルの幅を広げたのだ。
「基地の周囲は更地にしますよ~!」
更地にするにしてもただ更地にするのは勿体ないので魔物を巻き込みながら更地にする。
魔力量は多くないので効率的に家屋を吹っ飛ばしている。
「俺たちもいくぞぉ~~!」
戦闘組も出陣だ。
武器と防具を身に着けた彼らは素早く行動し、展開する。
お互いが邪魔にならずフォローが出来る距離だ。
「俺たちも負けてられるか!」
「隊長に続け~!」
自衛隊の人たちも先陣した。
彼らには彼らの戦い方がある。
それに向こうには哲丈がいる。
彼は職業を決めている。
彼の職は【指導教官】だ。
彼らしい職だ。
【指導教官】
・その者の才能やその場の状況を瞬時に判断できるようになる。
・スキル『指揮者』『指導者』『教官』を得る。
『指揮者』レベル1
・命令に対して行動補正がかかり、素早く部隊が動かせる。
『指導者』レベル1
・教える者に成長補正がかかり、物覚えが早くなる。
『教官』レベル1
・喝を入れる事で精神異常を打ち消す。
指揮をお願いしたいスキルだ。
彼なら自衛隊を上手く動かせるだろう。
「おまたせ、まった?」
香奈が小走りで来た。
「いや、それより敵の数は減ってるか?」
「減ってない。地面から出て来てる。地面の下は空間把握でも感知できないから別の空間とかになってると思う」
ダンジョン化してるってことか。
「アンデット部隊もこっちに回す」
「向こうが手薄になるよ?」
手が足りないか。
「蟻塚を攻め落とす」
「私はついて行く」
「君にはここを任せたい」
一緒に行きたいと言うのは分かっていた。
「ヤダ」
「頼む。香奈がここに居てくれれば俺は向こうに集中できる」
「お願いを一個聞いてくれるなら良いよ」
「俺に出来る事なら良いよ」
「ならここに残る」
「ありがとう」
どんなお願いをさせられるか怖くもあり楽しみでもある。
「俺は向こうに戻る。ここは任せた」
「任された」
「……無茶はするなよ」
「分かってる」
戦闘に向かう香奈の背中が遠く感じた。
つい手を伸ばしてしまいそうになるが、こんなことをしている暇はない。
「セバスチャン。一緒に来い」
「仰せのままに」
拳を握りしめて学校へ飛んだ。
「あ、主様~」
「お疲れ様です」
デュラハンの近くに飛んだ。
翔もいる。
「急ではあるが蟻塚に攻めて蟻の嬢王を仲間にする」
「本当に急ですね。向こうはどうなってるんですか?」
「向こうは香奈に任せてきた。他の奴らもいるし問題は無いだろう」
アンデット部隊も暇なヤツは送ったし鳥の魔物対策に落ち武者(弓)も配備済みだ。
弱い相手だし問題はないだろう。
「何で蟻の嬢王を今になって仲間にするんですか?」
「まずは人手が足りない。二つ目は二つ同時にダンジョンから湧き出る魔物の維持が出来ない。3つ目は頃合いだと俺が判断した」
「了解です」
やれやれって感じだが、賛成してくれたようだ。
「メンバーは俺と翔とデュラハンとセバスだ。回復を使える者達は必要な時にスキルで来てもらう」
「ダンジョンでしたら力が出せます。問題ないでしょう」
「やった~! 頑張りましょうね、主様~」
「俺は足を引っ張らないように頑張りますね」
翔もやる気があるらしく、少しワクワクしているようだ。
「すべての仲間達に通達する! これから蟻塚ダンジョンに攻めて嬢王を仲間にする!」
現在戦闘している者達も自衛隊の方のゴタゴタは知っているが、情報は全員に渡さなければ混乱が生じる。
「それぞれが仕事を全うせよ!」
今の仕事に集中しろという意味だ。
俺からの通達は以上であり、向かうメンバーは決まっているという意味もある。
仲間達なら分かるはずだ。
「仲間の蟻が蟻塚の中で待機している。そこまで飛ぶぞ」
「はい!」
スキルを発動し、飛ぶとそこは真っ暗な闇だった。
「暗くて何も見えんな」
「俺も暗視無いんですよね」
「私は問題ないです」
「私もです」
アンデット組は問題ないか。
アイテムボックスからアウトドア用の腰から下げるタイプのライトを取り出す。
頭にもライトを付ける。
「こんなに明るさ必要ですか?」
「暗闇で得をするのは敵の方だぞ。戦闘で暗くなってみろ、最悪同士討ちもあり得る」
「明るくして行きましょう」
仲間の蟻の話ではここは入り口近くの横穴らしい。
数匹の仲間蟻で制作したとは偉い奴らだ。
深さは未知数。
進路も不明だ。
だが、進むしかない。
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