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協力者

※ 5/28 内容を変更しました。

 さて話を続けようか。


「彼らの装備を見て何も思わなかったのですか? 彼らが来ているのは魔物の素材で製作した武器と防具です」

「ま、まさか本当にあの魔物と戦っているのですか!?」

「そうです。戦闘組が約300人と生産組が約500人います」


 大所帯になったモノだ。


「何故戦っているのですか?」


 隊長さんが聞いて来た。

 お互いの考えをすり合わせる為か。


「強くなる為です。こんな世界になって逃げは愚策中の愚策ですから」

「なるほど。それだけの大人数では食料の枯渇は問題なのですか? 冷蔵庫も動かない今ではまともに食べるのもままならないはず」

「私のスキルに大量の食料を保管していますし、この周辺は住宅街ですから周囲からかき集めました」

「窃盗ではないか!?」


 副隊長が吠えた。

 隊長さん以外は俺の返答に良い顔はしていない。


「ですね。それがどうしましたか?」

「犯罪行為をしておいてその態度は何ですか!!」

「黙れ、渡辺」

「ですが!」

「黙れと言っている」

「うっ……わ、分かりました」


 一睨みで黙らせてしまった。


「部下が失礼した」

「いえいえ。こうなる前の時代でしたらそれが普通だったのは理解しています」

「今は違うと?」

「そうです」


 そんな甘い事を言っていられない。


「話は変わりますが、あなた達の上の方は今後、魔物達が収束するとか馬鹿な考えを持ってはいませんよね?」

「上の連中は外国に行きたがってるよ。旧式ヘリとかならエンジンで飛べるが飛行機は電子機器一杯で使い物にならんからな」

「馬鹿ばっかですか」

「そうだ」


 この人も救助はしたいけど今置かれている状況ってのを理解しているんだろう。

 ここに来たときは一杯いっぱいだったんだな。


 俺と一緒だな。

 何でもかんでも自分で背負ってしまう。


 俺より責任感が強いなら尚更だろう。


「全員こっちに鞍替えしません?」

「な、何を言ってるんだ!?」


 びっくりしている。

 そりゃそうか。


 いきなり仲間にならないか?

 なんて聞かれるとは思いもしないだろうし。


「俺達は戦える人を探しているんですよ」

「戦える者なら300人もいるじゃないか!」

「少ないんですよ。こっちもギリギリで人手はいくらあっても足りません」


 俺が蟻を定期的に補充しないと瓦解するからな。


「他にも理由はあります」

「聞かせて頂いても?」

「日本を救います」


 俺の言葉に全員が驚いた顔をした。

 香奈や翔も驚いている。


「か、可能なのですか?」

「可能か不可能かなど俺には分かりません。ですがやるんですよ」


 自衛隊が動いているのなら協力体制を組んでも良かったんだが、使えそうにない。

 各地の基地でもそのような動きがないと考えると時間がない。


「このままでは戦力を増やせずに頭打ちになるでしょう」

「数は力という訳ですか?」

「そうです。人は弱い。個々の力など高が知れているんですよ」


 いつまでもレベルが上がる訳ではない。

 いつか上限がやってくる。


 一人が強くても意味は無いんだ。


 数には数で対抗しなければいけない。


「これからも戦う覚悟がある人はこちらに来ることをお勧めします」

「少し考えてもいいですか?」

「良いですよ。時間も必要でしょう。今日は泊まって行くと良い。セバスチャン、彼らを客室へ」

「かしこまりました」


 そうして彼らは部屋を後にした。


「香奈。何があるか分からないから彼らの護衛を任せていいか?」

「分かった」


 そして香奈の部屋を出た。


「心配し過ぎでは?」

「翔か。まぁ一応は客人だからな」

「そうですね。あ~あ、バーベキュー無くなっちゃいましたね」

「明日にでもやれば良いだろう。食料はある」


 周囲の家から回収した食料の大半はダメになってしまっていたが、料理人の職業になった人たちがスキルを使うと食べられるようになるのだ。

 流石は料理人だ。


 おかげで俺のアイテムボックスにしまってあった食べられない生モノが食べられるようになった。

 それに食料は日々集まっている。


 仲間にした蟻が回収をしているからだ。

 あいつらマジ優秀。


「俺、明日から夜の戦闘担当なんですけど?」

「ドンマイ」

「ちくしょう!」


 まぁ他の日にやるけどね。


「主様~。暇なんで翔くん連れて外に行ってもいいですか?」

「良いぞ。よかったな翔、デートのお誘いだぞ」

「嫌ですよ! デュラハンさんと行ったら蟻塚近くで耐久戦じゃないですか!」


 コイツがここまで嫌がるなんて。


「まぁお前も上位職になったばかりなんだ。レベル上げて来いよ」

「えぇ~」


 本当に嫌そうだな。


「生産職の人に頼んで盾でも作ってやるから」

「行ってきます! カッコイイ盾にしてくださいね!」

「あぁ」


 スキップしながら部屋を出て行ってしまった。


「喉が渇きました!」


 そう言って紅茶を飲むデュラハン。

 それ、俺の紅茶なんだけどな。


「それじゃ私は翔くんを使ってレベル上げてきます」

「いってらっしゃい」


 あいつがいるとレベルが上がりやすいし、上がった時の上昇幅が大きいんだよな。


 たしかデュラハンのレベルは150を超えていたはずだ。

 流石は最強だな。


「現実的に日本を救わないといけないかもな」


 国のお偉いさんはまともに機能しないだろうな。

 魔物に攻勢をかければ責任を取らなければいけない。


 日本のトップ連中が一番嫌うことだ。

 魔物との戦闘で必ず死者が出るし、後々のことを考えると動くに動けないって感じか。 


「今を何とかしないと未来なんて無いのな」


 そんなことを言いながら部屋を出た。

 やることだけはたくさんあるのだ。


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