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最強冒険者の旅に、終わりなき___  作者: 霧島 零夜
第一章 魔法学校
29/30

第29話 暗い月

いつもここに書かれていた文章はこのページの最後に移動しました。これからも読んでみてください。

(いつも大したこと書いてないけど)

ヴァギャスト「見よ!これこそが〔全神武能(ゼンシンブノウ)〕の裏能力だ!」


ヴァギャストの魔力は大剣に集う。

漆黒を連想させる大剣は白い光に溢れた。

その光はみるみると形を変え、気づけば大剣は槍と変貌していた。


ヴァギャスト「俺が持つ武器はその形を自在に操ることができる!」


ヴァギャスト「『(ブレード)』、【八重裂突き(カットラス)】!!」


素早い8連続の突き技。その槍が裂いた空気には穴が残る。

俺は身を引いたものの、その突きは俺を追うように伸びる。

防御が間に合わず、一発を腹にくらってしまう。


槍の鋭さは異常とも言えるほどだった。

いくら防御が遅れたとはいえ、あれだけ距離を取ってからくらった突きだ。そう簡単に体が貫かれることはないはずだ。


俺の傷口はとても深く、そこから滴る血が落ちると、音はフロアに響き渡る。


クレナイ「『(ブレード)』、切れ味をあげているのか?」


ヴァギャスト「その通りさ!この槍に突かれたら、どんなに硬いものだろうと貫くことができる!」


俺は右手に力を入れ、彗星の翼刀(ペガサスアーク)を握りしめる。

その刀を力一杯に投げつけた。


クレナイ「【真の塵戒(アナザーブラスト)】!!」


ヴァギャスト「『(シールド)』、【反発剣(パリィ)】!」


刀はヴァギャストの弾かれ、天井に刺さる。

その天井は塵となり、大きな穴を開ける。


その間に、俺はヴァギャストとの距離を一気に詰め、殴りかかる。


ヴァギャスト「何度やっても変わらねぇ!」


クレナイ「それはこっちのセリフだ!」


俺に拳はヴァギャストの腰に触れる。


その瞬間俺は思わず笑みをこぼす。


ヴァギャスト「(何だこの衝撃は?『(シールド)』が機能していない!?)」


クレナイ「【能力盗得(スティール)】、お前の能力はもらった!」


本来なら〔全神武能(ゼンシンブノウ)〕ごと盗る気だったが、『(シールド)』だけしか取れなかった。

しかし、それでも十分。そのまま右手で一撃、左手にも力を込めもう一撃与える。


ヴァギャスト「そんな攻撃では俺を倒せないぜ?!ほら、もう2時間だ。これで...」


俺の表情は一変し、その圧にヴァギャストは喉が詰まる。


クレナイ「関係ない...!」


ーーもう制限時間はない。


クレナイ「勝つのは俺だ...!」


   ピコン!


俺の決意に応えるように、脳内で響く〔創造神(クリエイター)〕からの通知。


「新機能 “脳波操作” 解放」


脳波操作の能力が頭に流れ込む。

脳内操作の完全上位互換であることがわかる。

俺は〔創造神(クリエイター)〕を発動。

現れた操作パネルに触れずに、スキルを作ることが可能となった。

当然、こっちのほうが負担は少ない。


創ったスキルは〔異時連撃(ラウンドコンボ)〕、自己強化だ。


異時連撃(ラウンドコンボ)

 効果の持続はこの世界の1秒間。

 相手に攻撃を当てるほど自身が加速し、持続時間がリセットさ

 れる。


ヴァギャスト「(クレナイの前方に魔力が集まっている?何かする前に仕留めるとしようか。)」


ヴァギャストの槍の形が変化する。

光が収まると、漆黒で鋭い刀が現れる。


ヴァギャスト「『(ブレード)』、これで最後だ...死ね!」


ヴァギャストは刀を横薙ぎに振る。


   ドン!

   ドドドド!


その一振りは、俺の背後にある2本の柱を切断する。

しかも、技すら使っていない。

だが、俺はその一撃を冷静に見定めていた。


柱は床に落ち砕ける。

その衝撃は、当たり一体を包み込んだ砂埃が語る。


砂埃が舞う中で、


   ズドン!


ヴァギャストは背後からの衝撃に驚きを隠せない。

それもそのはず、ヴァギャストはクレナイが切られるところをその目で見ていた。

それが残像だと気づいたのはこのタイミングだった。


スキルの発動はすでに行なっていた。

その時点で俺の速度は2倍。


ヴァギャスト「『(シー)...」


   ズドン!


ヴァギャスト「ぐっ...」


ヴァギャストの反撃は間に合わない。

俺は6倍の速度に加速する。


   ドン!

   ズドン!


素早い連撃にヴァギャストは追いつけない。

それどころか、床の埃は舞うのを忘れて、空気は漂ってすらいない。


いや、すごくゆっくりだが動いている。

俺の周りのもの全てが遅く感じる。


実はーー


俺だけが時間という存在からずれている。


発動時、俺の1秒はこの世界の0.5秒。

一回殴れば、世界の0.25秒。


このスキルは世界に対する時間という存在を遅らせている。

そのため、俺から見れば周りが遅く、他人(ひと)から見れば俺が速く見えているというわけだ。


   ズドン!


計10回の攻撃を仕掛けた今の俺の速度は20倍。

加速するたびに俺の一撃は鋭く、そして重くなる。


腕に力を込める。


拳を引く。

全ての加速が、その一点に集まる。

世界が止まったように静かになる。


   ・・・ズドオオオン!!


音すらも俺から遅れ、ヴァギャストに伝わったのは感じたこともない衝撃だった。

ヴァギャストの体はゆっくりと飛んでいく。


クレナイ「俺の勝ちだ...!」


それだけ言ってスキルを解く。


   ズドオオオオオオン!!


轟音が遅れてフロアに響く。


しかしーー


そこにヴァギャストの姿はなかった。


残っているのは、わずかに揺れる空気と、

床に転がる武器だけ。


クレナイ「あれ?俺は魔力を込めていない。跡形も無くなるほどの力で殴ってないはず...」


俺の拳はヴァギャストを捉え、確かに仕留めた


ーーはずだった。


毎日20時投稿です。

今回からはここに書きます!   by霧島 零夜

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