表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強冒険者の旅に、終わりなき___  作者: 霧島 零夜
第一章 魔法学校
30/30

第30話 決着は“達成”じゃない

クレナイ「...本当に、終わったのか...?」


未だに実感はない。でも、終わったんだ。


落星フォールンとの戦いに勝利した俺は、フロアの端っこに待機させている2人のもとへと歩く。


クレナイ「すまない、遅くなった。」


ミスラニト「早く縄解いてくれる?」


右手をかざして【魔力運搬マジックキャリー】を応用。

縄を緩めた。


これで一件落着。

時間にして2時間ちょっとの出来事だったが、何日ものように感じ、終わってみれば一瞬だったような気もする。


アルト「..にしても、2時間経ってからというもの、いつ殺されるのかヒヤヒヤしたぜ。」


クレナイ「制限時間には間に合っているぞ?」


俺が当然のようにそんなことを言うと、2人に表情は雲る。


ミスラニト「ほら、あそこにタイマーあるでしょ。あれが0:00:00になったのって20分前ぐらいだよ?」


クレナイ「いや、ヴァギャストは2時間以内にここに辿り着けって言ったんだ。」


ミスラニトは納得するが、アルトには疑問が残る。


アルト「でも、お前がここに落ちてきたのはヴァギャストのおかげだろ?」


クレナイ「実は、俺も気にはなっていたんだが...」


ヴァギャストは、あそこで俺を足止めし続けることぐらい容易いはずだ。


ミスラニト「もしかして、クレナイ君を足止めするほどの力にフロアが耐えれないんじゃないかな?」


ミスラニトの意見に、俺とアルトは「なるほど」と感心する。

俺は本心から思っているわけではないがな。


わざわざ床に叩きつける必要はなかった。故に、何か意図があった。

そんなことを考えていると、


ラリス「お主ら何をしておる。」


アルト「ラリス!?」


いつの間にかラリスが俺の背後に浮いていた。

しかも、岩の上とかではなく完全に浮遊している。



ラリス「とりあえずは一件落着じゃな。お主ら、迷惑かけおって...」


アルト「ごめん」


ラリス「(なぜ感謝しないんじゃ?)」


アルトの行動を見て、ミスラニトも俺に頭を下げる。

俺はラリスを横目に首を傾げた。


クレナイ「なんで謝るんだ。」


ミスラニト「えっ?だって...」


クレナイ「まずは...ありがとう、だろ?」


アルト「そうだな、ありが....」


アルトが改まって俺に感謝を伝えようと頭を下げた時、ミスラニトがそれに割り込む。


クレナイ「うわっ!」


ミスラニトは俺を後ろから抱きしめた。

そのままの勢いで頭を撫で、俺の顔に頬を擦り付ける。


クレナイ「離れ....」


ミスラニト「クレナイ君、ありがと!」


俺の決死の訴えは遮られる。

でも、俺はもう言葉を発しなかった。


ミスラニトの瞳の一滴の雫に俺の顔が反射し、頭を撫でる手には震えがあった。


アルト「俺からもありがとう。」


俺は優しく微笑んだ。


クレナイ「こっちこそ、生きててくれてありがとう。」


ラリス「クレナイは我が弟子じゃ!育てた我への感謝を忘れるな。」


そんなラリスに俺の一言が刺さる。


クレナイ「まだだ、ラリスに感謝を伝えるのはあいつを倒してからだ。」


ラリスは目を大きく開き感心する。


ラリス「そうじゃな。今日の出来事は、まだ序章に過ぎん。」


アルトも頷く。

しかし、ミスラニトは、まだ俺にくっついたまま。


そして、俺は心に誓う。



”もう俺の仲間を、傷つけさせない”



〜翌日〜


俺らはあの一件の後、ラリスの転移(ワープ)系の魔法で各自の家に送ってもらった。

そして、今日からは個人での任務(クエスト)達成を目指すそうだ。

というか、ノウンとの期日までずっとそうなるだろう。


とりあえず俺は学校に到着する。

よくは分からないが、ここでラリスに説明を受けてから出発らしい。


しかし、校門の前には誰もいない。

そう思っていた矢先ーー


ラリス「随分と遅かったな。」


上から声がする。

空を見上げると、空中に浮くラリスの姿があった。


ラリス「アルトは2時間前、ミスラニトに関してはさらに30分前に来ておったぞ。」


そう言いつつラリスは地上に降りてくる。


クレナイ「今って7時だよな?」


ラリス「そうじゃな。」


クレナイ「俺が悪いのか?」


ラリス「肯定はせんが否定もせん。」


クレナイ「で、何をするためにここへ?」


ラリスは右手を差し出す。

その手のひらに光る何かがあった。


たちまち光が収まると、


ラリス「お主専用の任務(クエスト)がまとめられたリストじゃ。」


そこに書かれていたのは、多くの任務(クエスト)の詳細と場所のみ。

それよりも数がおかしい。


クレナイ「後6日だよな?30個って、これ間に合うのかよ。」


ラリス「普通なら無理じゃがな。でも、我の計算ではお主なら1日6個はいけるはずじゃ。自信を持て。」


なんだかんだラリスの言葉が一番支えになるんだよな。


リストを受け取り早速その場所へ向かおうとする。


ラリス「あの2人は、S-3(エス-スリー)以上の職員が車でそれぞれ送っている。何かあっても大丈夫じゃろう。」


クレナイ「俺は自分で行けと?」


ラリス「だって、お主飛べるじゃろ。」


正直飛びたくはない。

あれって意外と怖いんだよなぁ。


クレナイ「1日6個ペースって言ったか?7個8個ぐらい達成してやるよ。」


ーーあいつを倒すために。


ラリス「それでこそ我が弟子じゃな。我から言うことはひとつ...」


俺は【彗星翼(ペガサス)】を発動。

ラリスの発言に耳を傾けながら、飛び立つ準備をする。


ラリス「...死ぬなよ。」


その声と一緒に、俺は任務(クエスト)へ向かう。


打倒アン・ノウン。

でも、それはまだ始まったばかり。

強力な仲間ができ、俺自身も強くなった。

天空(そら)で見てろよ、


ーーノウン!

毎日20時投稿だよ。

クレナイ君は頼りになるね。   byミスラニト

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ