第18話 狙われる星
この度は、この作品をご覧いただきありがとうございます。
誠に勝手ながら、3月3日と4日の2日間、投稿をお休みさせていただきます。
受験の季節が近づいてきたためです。本当は、そこまで在庫を作っておきたかったのですが、私の実力不足で間に合いませんでした。
まじすいませんm(_ _)m by霧島 零夜
ウゥ〜!ウゥ〜!
鳴り響くサイレン。
ラリス「よくやった。こちらが想定しているよりも、よっぽどいい成果じゃ。」
俺ら“新星”の初任務は、無事に達成した。
ラリス曰く、
S-2の魔物の討伐任務だったらしく、少女の救助は予想していなかったそうだ。
警察官「では、あとはこちらで処理しておきます。任務お疲れ様でした。」
俺たちは、警察官たちに頭を下げる。
それを見た警察官たちは、笑顔で敬礼を返す。
少しほんわかしていた空気に、俺らの疲れが少し癒された。
ミスラニト「もう夕方だね。」
クレナイ「ラリス、明日は何するんだ?」
ラリス「何帰ろうとしてるんじゃ?」
ラリスの衝撃の発言に、表情が固まる。
アルト「...じゃあ何するんだ。」
ラリスが、北西の方向を指差す。
その先には、山が佇んでいた。
ラリス「あの山に宿がある。今日は、そこに泊まるぞ。」
ミスラニト「私、家じゃないと寝れない...」
ミスラニトの声は、相変わらず甘く、希望に応えてあげたくなるんだよな。
ラリス「寝れなくても問題はない。というか、寝れなくて良いのじゃ。」
ラリスは意味深な発言を残し、いつの間にか来ていたタクシーの助手席に乗る。
ラリス「ほら、行くぞ。」
2人はすぐに乗るが、俺は、先ほどのラリスの発言について考え込んでいた。
ラリスは、そんな俺に気付きーー
ラリス「大丈夫じゃ、料金は我が払ってやる。安心しろ。」
クレナイ「俺も貧乏じゃない。だが、ラリスの奢りなら喜んで乗ろう。」
俺とラリスの目が合う。そして、笑う。
そんな中、タクシーの中から、誰かの視線を感じる。
凍てつくような視線。誰かはすぐ分かったが、分からないフリをしておく事にした。
???「......君...?」
そしてーー
〜山の中腹にある宿〜
アルト「これ本当にやってんのか...?」
アルトの声が、震えていた気がした。
その事には、ミスラニトも気づく。
ミスラニト「もしかして...」
アルトが目を逸らす。
ミスラニト「怖いの苦手?」
アルト「そそ、そんな訳...」
アルトが、怖いもの苦手なのは知らなかった。
それにしても、廃墟かと思うぐらい、草が生い茂ってるな。壁はボロボロ、ツタも生えてるし、所々窓が割れてるし、何より、空気が淀んでいる。倉庫の時よりかはマシだが、この気配ーー
ラリス「戯れるな、お前たち。クレナイを見習え。」
ミスラニト「クレナイ君?」
まあ、そう思うのも無理はない。
俺は、宿に向かって睨んでいるだけだしな。
ラリスが、宿に入っていった。
俺らは、それについていく。
中に入った瞬間、世界が変わったような気分になる。
あの雰囲気からは想像できないほど、内装は最新で、汚れひとつない清潔さだ。
クレナイ「受付はいいのか?」
玄関には、受付のような場所があったが、ラリスは、そのまま入り口の横の階段を登る。
てか、店員いなかったけど。
ラリス「チェックインは、もう済ませておいた。」
アルト「さすがだな。」
ラリス「当たり前じゃろ。我を誰だと思っているのじゃ。」
2階の一番端っこの部屋。そこには、201と書かれた金色のプレートが、扉に取り付けてあった。
部屋の中も綺麗で、家具はどれも最新式の木製家具だ。
ベットは3つ。
一番最初に声を上げたのは、ミスラニトだった。
ミスラニト「1部屋しかないの?男子と女子が同じ部屋って...」
ラリス「なんじゃ?我と女子会でもしたかったか?」
ミスラニト「違くて...私とアルトは高1だし、クレナイ君に関しては、中3だよ?」
ラリス「はぁ...何もわかってないようじゃな。クレナイ、後は頼んだぞ。」
クレナイ「ああ、大体分かった。」
ラリスは部屋を出て行く。
ミスラニトは、ポンチョを脱ぎ捨てて、力が抜けたように、左端のベットに倒れ込む。
クレナイ「寝てもいいが、ポンチョは脱ぐな。」
ミスラニトは、俺の呼びかけに素直に従う。
こういうところも可愛いんだよな。
クレナイ「アルト、起きてるか?」
さっきまで起きていたアルトが、気づけばベットに横になっていた。
クレナイ「流石に、こいつらでも疲れるか。」
この宿は、どう考えても、どこかの組織のアジトだ。
外見はボロボロ、中身は新品なのは、そういうアジトなら定番だ。
1時間後、俺は仮眠をとる。
そこから、さらに1時間後。
外は完全に暗くなるーー
ガサガサ...
草を掻き分けるような音で、目が覚める。
他の2人はまだ寝ているようだ。
クレナイ「なんだかんだ、ミスラニトも寝てるじゃん。」
ミスラニトは、俺らに背を向けて寝ている。
欲を言うなら、寝顔見たかったな。
そんな俺の思いも虚しくーー
ガサガサガサ...
ガサガサ...
ガサガサガサガサ!
俺は、ある違和感に気づく。
クレナイ「こいつらを起こす必要は、無さそうだな。」
俺は、さっきの時間で創ったナイフを取り出す。
ナイフには、当然能力がついている。
俺は、2人を起こさないように、宿を出る。
クレナイ「今回は、俺の独壇場といこうか...」
外に出ると、夕方と違い、伸びきった草が全て、短く刈り取られていた。まるでーー
ここで戦ってください、と言わんばかりに。
???「よく聞け客人。星を落せば、金になるんだ...」
暗闇の中から十数人の気配。
いや、増えている。
だが、その中でもひとつだけ、気配の格が違う。
俺は、声の主があいつだとすぐに気づく。




