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最強冒険者の旅に、終わりなき___  作者: 霧島 零夜
第一章 魔法学校
15/30

第15話 打倒アン・ノウン

毎日17時投稿です。

もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、

第11話から【】と〔〕を使い分けるようになりました。

1話から10話にも適応しています。

ちょうどいい機会ですので、よかったら読み返してみてください。                  by霧島 零夜(作者)

クレナイ「早速ノウンについて、わかる事を共有する。」


俺はホワイトボードに、姿や、俺の戦闘の状況を描き出す。


クレナイ「奴は、漆黒の稲妻と一緒に現れた。それはわかるだろう。」


アルト「ああ、その衝撃でレインが飛ばされてたな。」


ミスラニト「ううん、飛ばされたんじゃない。空間が、レインだけを弾いた?だって、クレナイ君は、そのまま動いていなかったもん。」


クレナイ「そうだな。俺が立てた仮説もそれだ。その後、真っ黒な結界で、俺とノウンは隔離された。」


ラリス「破壊を試みたが、我の力でもびくともしないようじゃ。」


苦笑いするラリスを横目に、俺は腕を組む。


クレナイ「なら、結界を破壊し、複数人で叩くってのは厳しいな。」


クレナイ「奴の見た目は、ここに描いてある通りだ。」


アルト「黒い霧状か...見るからに物理攻撃に強そうだな。」


クレナイ「そうだ。【重撃(ヘビービート)】をもろに受けても、多少霧が乱れた程度だった。」


ミストの表情が曇る。


ミスラニト「私に有効打なしかぁ。」


クレナイ「だが、その後、俺が苦し紛れに放った爆破攻撃は当たった。」


アルト「整理すると、物理ほぼ無効。魔法なら可能性ありか。」


クレナイ「そして、奴の攻撃はノーモーション。瞬きする間も無く、天地が逆さまに見えた。」


一同「「「は...?」」」


アルト「ノーモーションで、お前をズタボロにできるレベルの攻撃を仕掛けるのか...」


ミスラニト「何それ...」


ラリス「思ったよりも厄介な奴じゃな。」


クレナイ「だが、神といっても奴は人型、同時に殴り込めば勝機はある。」


一同「「「神...?」」」


そういえば、言ってなかった。

ミスラニトと、アルトが驚くなかで、ラリスだけが不自然に目を閉じた。

ーーそんな気がした。


ラリス「お主、そういうのは昨日の時点で、言っておくべきじゃろう。」


クレナイ「とりあえず、話を進める。」


クレナイ「魔法が効くなら、俺らにも勝機はある。大前提、勝負は俺ら3人で行う。」


ミスラニト「3人?もしかして、ラリス先生いないの?」


ラリス「本気出せば、我1人で事足りるからな。やばそうなら、結界壊してでも助けてやるわい。」


クレナイ「壊せるなら話変わるんだが...」


とにかく、初耳のオンパレードだ。

話し合いが始まって1時間。ようやく作戦が決まる。


クレナイ「戦闘は3人でできるように、奴に頼む。8割無理だと思うが、その時は俺が単騎で乗り込む。」


アルト「1人にしろ、3人にしろ、勝てるように修行するんだろ?」


クレナイ「当たり前だろ。そのためにここに来たんだ。」


ラリスが困惑した表情をする。


ラリス「ここでの修行で、事足りるわけなかろう。相手は神なんじゃろ?なら、実践練習もしていかないと勝てない。」


クレナイ「ラリスに打ち込み稽古でもするのか?」


ラリス「いや、お主ら3人を我が率いる特殊ギルドの一員としよう。」


アルト「おいおい、ギルドって冒険者の集まりだろ?学生で魔法資格も仮免の俺らが、そんなことしていいのか?」


ラリス「我にかかれば余裕じゃ。上の奴らに、そう話をつけておいてやろう。」


ラリスは得意げに言う。


ミスラニト「これでさらに勝率が上がるね。」


クレナイ「ギルドとして動くなら、明日だ。」


全員の顔に決意が浮かぶ。

今の天気のように、みんなの心の雲は無くなった。


クレナイ「修行を始める前に、やっておきたいことがある。」


ミスラニトが首を傾げるが、アルトは気づく。


アルト「固有スキルや、得意不得意ぐらいは共有した方がいい。」


クレナイ「俺はさっき言ったから、次はアルト頼む。」


アルト「俺の固有スキルは〔幻想竜(エイドラ)〕、自分の魔力で、竜を顕現させることができる。込めた魔力量に応じて、大きさや、硬度が変わる。」


クレナイ「準決勝で見せたのは100%って言ってたが、魔力尽きないのか?」


アルト「ああ、竜は魔力の貯蔵庫みたいなもんだ。竜に込めた魔力は、俺も自由に使える。」


クレナイ「竜には意志がないんだよな、それに意志持たせられれば強いんだが...」


アルトは困った表情をする。


アルト「俺のスキルは、あくまで自己強化系。調教(テイム)系じゃねぇ。」


クレナイ「ただ、竜本体を武器として、遠距離攻撃とかできないのか?」


アルト「できな...」


ラリス「できるぞ。」


ラリスが割り込む。急すぎて、アルトがラリスを睨んだ。


ラリス「アルト、お前は固有スキルに対する理解度が低い。」


アルト「なっ!?」


クレナイ「俺もそう思う。」


アルト「お前まで何言って...」


クレナイ「理解度じゃなくて、遠距離攻撃の方だ。俺もできると思った。」


俺は続けて話す。


クレナイ「俺が使った〔幻創龍(アストラ)〕はあくまで、〔幻想竜(エイドラ)〕の偽物。それでも使えたんだから、多分できると思うのだが。」


ラリス「アルトは、この1週間でやることが決まったな。」


アルト「クレナイ、俺はお前より強くなる!」


クレナイ「ノウンを倒したらな。」


俺もアルトも、心が燃え上がっていた。

そんな2人に甘い声が耳に入る。


ミスラニト「勝手に盛り上がらないで。私の固有スキルも言いたいんだけど...」


クレナイ「ああ、すまなかった。」


ラリス「はぁ...愉快な奴らじゃ...」


クレナイ「なんか言ったか?」


ラリス「いや、なに...」


ミスラニト「もう!いい加減にしてよ。クレナイ君、見損なったよ?」


ミスラニトがいるだけで、場の空気が簡単に整うんだよな。


ミスラニト「私の固有スキルはね、〔心想起魂(メンタトレース)〕。心の中に住んでいる魔物を呼び起こして、調教(テイム)できるの。」


クレナイ「それは、他人のもできるのか?」


ミスラニト「もちろん!」


その笑みは、俺の中にあった“絶望”を少し、削ってくれた。

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