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待つ時間  作者: ゆら。


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2/18

なんで謝るんだろう?


朝。


教室。


ガタン。


消しゴム。


落ちる。


近くの席。


クラスメイトB。


振り返る。


クラスメイトB

「ごめん!」


早瀬、拾う。


早瀬

「いや、落としただけだろ」


クラスメイトB

「反射!」


早瀬

「何の反射だよ」


クラスメイトB

「分からん!」


受け取る。


クラスメイトB

「ありがと!」


席へ戻る。


静か。


早瀬

「……なんで?」


水城

「何が?」


早瀬

「今謝った」


水城

「うん」


早瀬

「悪くなくね?」


水城

「悪いと思ったんじゃない」


早瀬

「じゃあ何」


水城

「迷惑かけたと思った」


早瀬

「同じじゃね?」


水城

「少し違う」


少し間。


早瀬

「分からん」


ーーー


昼休み。


廊下。


先生。


プリントを落とす。


バサッ。


近くの生徒。


拾う。


先生

「ごめんごめん!」


早瀬

「まただ」


水城

「また」


先生

「ありがとう!」


去っていく。


早瀬

「先生まで」


水城

「結構みんな言う」


早瀬

「悪くないのに謝る文化」


水城

「あるね」


ーーー


放課後。


教室。


早瀬

「分かった」


水城

「何」


早瀬

「"ごめん"って」


水城

「うん」


早瀬

「"悪い"じゃなくて」


少し考える。


早瀬

「"気づいてるよ"なのか」


静か。


水城、少しだけ笑う。


水城

「そうかも」


早瀬

「"迷惑かけたの気づいてる"」


水城

「うん」


早瀬

「だから怒るな、じゃなくて」


早瀬

「ちゃんと見えてます、なのか」


少し沈黙。


水城

「その考え方」


早瀬

「ん?」


水城

「嫌いじゃない」


早瀬

「珍しく褒めた」


水城

「褒めてない」


早瀬

「褒めた」


水城

「違う」


早瀬

「照れんな」


水城

「照れてない」


早瀬

「照れてる」


水城

「違う」


早瀬

「照れ──」


水城

「……ごめん」


一瞬。


早瀬

「え?」


水城

「遮った」


少し間。


早瀬、吹き出す。


早瀬

「使った!」


水城

「使った」


早瀬

「悪くねぇのに!」


水城

「気づいてるから」


早瀬

「実演すんな!」


二人。


笑う。


チャイム。


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