↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陽炎  作者: 音音
二章 スカビオサ
22/24

21.夏

陽炎の揺らめく夏の暑い陽射しが僅かに刺さる中、王城の庭の木陰で二人は出会った。


父につれて来られた王城の庭で少年は、一人伝う汗にも気づかず、熱心に地面を見ていた。


「何しているの?」


一人の少女が声をかけた。


少年は顔を上げずに答える。


「蟻がいろんなのを運んでるの。」


「こんなにちっちゃいのにこんなに頑張っているんだから、僕ももうちょっと頑張れるんじゃないかなって思って。」


少女は近づいて少年と同じようにしゃがんで蟻を見る。


「あんまり虫とかって好きじゃなかったけど、そう言われると何だか可愛く見えてくるね。」


少女は真剣に地面を見る少年の優しい目が、いっぺんで好きになった。


少年は顔を上げた。

少年は、彼を見つめる少女の太陽のような笑顔がいっぺんで好きになった。


うだるような暑さの中、風だけが二人の汗ばんだ体を、優しくなでていた。

お読みいただきありがとうございました。

これにて二章完結です。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。