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召喚術師を召喚したいのですが、どうすれば良いですか?  作者: 島ノ松月
地球転生編第二部

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地球転生編 2-27 最神玲と物部かすみの卒業旅行inパリ(番外編)

最神玲と物部かすみの卒業旅行inパリ(番外編)


皆さんはレニー隆也なる人物を覚えているだろうか?この話の少し前、最神玲と物部かすみの初めてのファーストクラスでの旅で、かすみをナンパしようしたモデルの男を。今、レニーはパリ市内の病院に入院している。原因は、左足膝下部と左手首の骨折で、全治3ヶ月との診断が出ている。最低1ヶ月は入院し、後はギプスをしながらの通院になる見通し。ところで、なぜ彼は骨折する事態になったのか?


 時を少し遡ること数日前、ロムリアのファッションショーが終わった日の夜、玲とかすみは夕飯を取るために某ハンバーガーショップ(かすみ曰くマ〇ド)を訪れた時である。毎日のフランス料理に食傷気味の二人にとって、ある意味懐かしい食事をとることが出来て満足した気分で店を後にした。実は通りを挟んだ反対側にあったブラッスリーと呼ばれるフランス版居酒屋で、レニーは地元の友人と二人で飲んでいた。そして次の店へ向かおうと外に出た時、通りの反対側の歩道を歩く二人を見かけたのである。そこで、レニーと友人はある悪巧み企てたのであった。それは、友人が乗って来たバイクの後ろに自分が同乗し、彼らの背後から近づいてかすみのハンドバッグをひったくるということ。そして、単にひったくるのではなく、レニーは偶々ハンドバッグを見つけたふりをしてかすみに近寄り、あわよくばお持ち帰りを考えていたのである。ちなみに、玲に関しては、警察を呼びに行かせるとかで追い払えば大丈夫と高を括っていたのであった。尤もそんなことで玲を追い払えるわけはないのだが、彼らはアルコールが入っていたため、冷静な判断が出来ない状態ではあったのだ。それはさておき、レニーにとってはまさに運よくと言うか、玲とかすみは人気(ひとけ)の少ない道に進んだ。そこで、レニーとその友人は、かすみの背後からバイクで近付き、彼女のハンドバッグをひったくることに成功した。後は少し進んで道を曲がったところでハンドバッグを拾った振りをすればOKだったのだが、ここで予想外の事態が起きた。突然目の前に壁が現れたのである。その壁は比喩的な壁ではなく、正真正銘ガチの壁。突然の壁の出現でブレーキ操作は間に合わず、バイクは壁に正面から激突し横転。その際に、レニーの左足はバイクの下敷きにされ、更に転倒する時に体を庇おうとして左手を地面に叩きつけたことで、骨折するに至った。自業自得である。ちなみに、転倒時に頭も強く打ったのだが、顔ばれを防ぐためにフルフェイスのヘルメットを被っていたのが功を奏したため、脳へのダメージはゼロで済んだ。悪運の強い男である。なお、友人の方は全身打撲で一時意識不明となっていたが、何とか一命は取り留めた模様。そして、事故に関する警察の見解は、運転手(と同乗者)の飲酒運転による自損事故として片付けられたのであった。


 それよりも、レニーは今後の自分の身に降りかかるであろう災難に身震いした。それは骨折に関する入院治療費をどこから捻出するかという問題。一応旅行保険には入っているが、飲酒運転による自損事故では保険金は出ない。そのため、入院費と滞在費は全て自腹となる。


 そもそも、レニーはモデル業界ではそこそこ名が売れていたものの、精々国内のファッションショーが関の山。実は今回のパリファッションウィークでのモデル業も、新人デザイナーのお試し企画みたいな所への参加程度だったのである。では、なぜそんな男がファーストクラスで移動できるのか?それは、彼には幾人かのパトロン(愛人)を抱えており、彼女達からの援助で今の生活を維持している。要するにヒモである。ただ、そんなヒモでも、最近はパトロンからの支援が先細りしてきており、そのため自分で何とか資金を工面する必要が出て来た。モデルであれば、世界的に名の売れたスーパーモデルとかになれれば御の字、そうでなくても有名ブランドの専属モデルやになれれば、それでも富と名声は得られる。しかし、有名ブランドの専属モデルなどは、まずそのブランドとのコネが必要であることは、レニーもこの業界には長いので、そこは百も承知していた。そこで、今回の渡仏でも、モデルとして出演するだけでなく、何とかして有名ブランドとのコネを見つけることも画策していたのであった。そんなとき、偶然にもパリ行きの飛行機内で超が付く有名ブランドロムリアとのコネを持つかすみと知り合った(と本人は思っている)のは、まさに天が自分に与えた僥倖(ぎょうこう)と勘違いしたのである。もう少し違う方法で玲とかすみと関われば、彼の人生も変わっていたのかもしれないが、それも今となっては後の祭りということで、ベッドの上で後悔に苛まれているのだった。

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