光の子
シスター達が控え室に入ってきた。
やっぱりシスターは綺麗だ。
真っ白な修道服には一つの乱れもなく、皆どこか穏やかな笑みを浮かべている。
私も早く立派なシスターになりたいな。
そう思いつつ、シスターの説明を受ける。
「皆さん初めまして、私はシスターユリア。今日から皆さんの先生的な立場で色々教える事になります。これから何か分からない事があれば、私に全て聞いてください。」
「さて、皆さんにはまず光の子になる為の、儀式を受けて頂きます。こちらの衣装に着替えて下さい。」
シスターから渡されたのは真っ白の布地に深い藍色の刺繍が施された衣装だった。厳かな感じで今まで生きてきた中でこんなに綺麗な服は着たことが無いので、緊張する。
エマも隣でそわそわと落ち着かない様子。なんだがエマは小動物みたいだ。そう例えると、ハムスター!見た事が無いが何故だか頭に浮かぶ。
早速ユリアから一人一人衣装を受け取ると、衣装に着替えることに。ユリアは1度部屋から出ると、また30分後ぐらいに部屋にくるみたいだ。
エマと一緒に着替えながら、さっきユリアが口にした言葉が気になって聞いてみた。
「エマ、光の子って何だか分かる?」
「私も知らないんだよね、さっき言った通り小さい遠い村の出身だから情報に疎くて…」
エマが肩を落とす。
私たちの話を聞いていたのか、近くの子が話しかけてきた。
「あら、あなた達知らないの?今年は孤児院の子も見習いに選ばれたと聞きましたが、あなた達の事かしら?シスターから聞いてないのかしら?」
何だか少し高飛車そうな子が話しかけてきた。
「エマは違くて私が孤児院出身なの。私はシーナ、あなたの名前を教えて?」
勇気を出してこの子にも名前を聞いてみる。
「そうだったの。私はセイラよ。聖女セイラ様のお名前を頂いて、父が付けてくれた名前なの。私も気に入っているわ。光の子は神に仕える資格を得た者の呼び名よ。そもそも見習い=光の子ではあるけれどね。」
セイラが詳しく説明してくれた内容によると、この後行う儀式に参加すると私たちは光の子という称号を与えられるらしい。
光の子になれば、街の人たちからも憧れの目で見られて少し親切にして貰えることもあるようだ。ただその反面、その分責任も重い。
光の子が罪を犯せば、それは教会の恥になるのだという。
「気をつけなきゃいけないね。」
「そうだね。」
二人で話していると、セイラが続けて話してきた。
「あら大丈夫よ。ここに来れている時点で人柄を認められているわ。胸を張りなさい。」
何だか、言葉がツンツンしているだけで、悪い子ではないのかな?
3人で話しながら着替えていたら、準備は、ばっちりだ。エマは後ろの紐が上手く結べなくアワアワしていたので、手伝ったらあのほにゃっとした笑みでお礼を言われた。やっぱりこの子可愛い、癒される。
シスターユリアが部屋へ戻ってきた。
「皆さん、準備はよろしいですね。」
優しい笑みを浮かべるユリアに頷く。
「では、儀式の間へ向かいます。」
部屋の空気が一気に張りつめた。
いよいよ――光の子になる儀式が始まる。




