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蒼色の恋に。  作者: ひろねる


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53/142

52 試合当日

試合当日。

京葉大学のグラウンドは、週末の穏やかな空気に包まれていた。

蒼はスタンドへ続く階段を上りながら、グラウンドを見下ろす。

土の匂い。

バットの乾いた音。

久しぶりの野球の空気だった。

グラウンドではすでに両チームの選手たちがアップを始めている。

その中に、太陽の姿もあった。

蒼はバックネットの後ろの方の席に腰を下ろす。

ベンチの前では、太陽たちが軽く談笑しながら体を動かしていた。

キャッチボールをしたり、ストレッチをしたり。

試合前の、どこか緩い空気が流れている。

その時だった。

太陽がふとスタンドの方を見る。

そして蒼に気づいた。

太陽は軽く手を上げる。

蒼も小さく手を上げ返した。

太陽は少し笑い、そのままチームメイトの方へ戻っていく。

蒼はそんな様子を眺めながら、グラウンドをぼんやり見ていた。

すると̶̶

少し離れた席に座っている女性の姿が目に入る。

黒髪のストレートヘア。

すらっとしたモデルのような体型。

そして̶̶

思わず目を引くほどの美人だった。

周りに学生は多いのに、なぜかその女性だけ空気が違って見える。

大人っぽく落ち着いた雰囲気をまとい、腕を組んで静かにグラウンドを眺めていた。

そのとき、ふと視線が上がる。

蒼と、目が合った。

一瞬の沈黙。

女性は少しだけ眉をひそめる。

̶̶あれ?

どこかで見たことがあるような。

そんな表情だった。

蒼も少しだけ首を傾げる。

しかし次の瞬間、審判の声がグラウンドに響いた。

「両チーム、整列!」

試合が始まろうとしていた。

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