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蒼色の恋に。  作者: ひろねる


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114/155

113 新しいバイト

コンビニの自動ドアが開く。

「お疲れ様でーす」

いつも通りの声で、店内に入る。

「おー、蒼くん」

レジの奥から、糸井が顔を上げた。

「ちょうどいいとこ来た」

「この間話してた新しいのバイトの子今日からなんだよ」

「え、そうなんすか」

蒼は軽く頷きながら、バックヤードへ向かう。

「じゃあ紹介するなー」

糸井が声をかける。

「ほら、こっち来て」

その声に応じて、一人の少女が顔を出す。

「はい!」

元気な声。

その姿を見た瞬間̶̶

蒼は一瞬、動きを止めた。

「……え?」

目の前にいたのは。

見覚えのある顔だった。

「蒼先輩!」

ぱっと明るく笑う。

「お久しぶりです!」

「……七海?」

思わず名前が出る。

「はいっ!」

元気よく頷く。

「今日からお世話になります!」

蒼は一瞬、言葉を失った。

「……新しいバイトって」

少しだけ呆れたように笑う。

「お前のことだったのかよ」

七海は少しだけ舌を出して笑う。

「そうです」

「実は、知ってて応募しました」

さらっと言う。

その様子に、蒼はため息をついた。

「……マジかよ」

そのやり取りを見ていた糸井が、不思議そうに首を傾げる。

「お、なんだ?」

「二人、知り合いなの?」

蒼は軽く答える。

「高校の後輩です」

「野球部のマネージャーやってて」

「あー、そうなんだ!」

糸井は納得したように頷く。

「ならちょうどいいな」

「蒼くんに鳥谷さんの指導任せるよ」

「え、俺っすか?」

「いいだろ、知り合いならやりやすいし」

軽く笑う糸井。

蒼は肩をすくめる。

「……まあ、いいですけど」

その横で。

七海がにやっと笑った。

「蒼先輩」

少しだけ顔を近づけて。

「よろしくお願いしますね?」

どこか楽しそうな声。

その笑みは、いつもの七海だった。

蒼は小さく息を吐く。

「……はいはい」

軽く流すように答えながら。

どこか、少しだけ̶̶

空気が変わった気がした。

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