1298.ドリームランドでご報告
「おいっスー」
未知なるモノさんたちがやって来た。
ドリームランド、ザイスの宿屋で食事をしていた俺を見つけた彼らは、何とも言えない顔をしていた。
「おま、なんかヤバいことに巻き込まれたんじゃなかったのか?」
「ちょっとヒロキ、ヨシキさんたちから聞いたんだけど、峨琉菟蛇だっけ? チームとモメたんでしょ!?」
「おー、ユウも出張ろうとしてたから連絡入れて問題無しって伝えといたよ。テレビ見た? 今速報やってんじゃね。大規模不良チームの逮捕だからさ」
「逮捕、って……」
「いやー、もしもの時用に借りてた高級マンションの一階が役に立つとは思わなかったぜ。今日はヒロキンチューブでドローン使った不良たちの突撃生放送やったからな。目撃情報すっげー大量に飛び交ってたから見つけるのも楽だったし、ああいう手合いはすぐさま突っ込んでくるからな。映像に残してやったらもう禁句連発。同接凄いことになったぜ。いやー、公園から高級マンションまでの道を交通規制して警察署長の許可取らせて、ドローン撮影するのに結構金かかったな。失敗だったのはリーダーさんが二十歳越えてたことだよな。しばらく出てこれないぞアレ。集まった時の声掛けとか全部垂れ流したから殺人未遂や強姦未遂確定だし。かわいそー」
「こいつ、ついに現実でやりやがった!?」
「外道の本領発揮ねぇ。金持たせちゃダメな奴じゃない」
いやー、阿呆みたいに金が余ってたからちょうどいい使い道だったぜ。
経費で落ちるかなー。でも映像として放映したし、経費でもいいよね。
警察もあそこまで決定的だと動かざるを得なかったようで、署長さんとオハナシしたかいがあったな。
悪戯扱いされなくてよかったよ。あとチューブの方が消されないようにするのが結構大変だった。やはり金、マネーイズパワーである。
「まさか実際に部屋に突撃するとは思ってなかったからなぁ。俺がいる別荘に来られてたらマジでやばかったぜー」
こっちの住所関連は載せてなかったからな。さすがに辿り着かれなかったようだ。
もしもの可能性考えて前々から本拠地移しといてよかった。
さて、アリスのアリスさんも来たことだし、そろそろ山頂越えに向かおうか未知なるモノさんよ。
「そうだな。今日は移動で終わりそうだな。どこまで行けそうだ?」
「予定はディアコスかオラトーエかな。片方廃墟っぽいけど。とりあえずノトン山は越えたいところだ」
「ドリームランド内の名称はわかってるけど、それぞれどんなことがあるかってわかるの?」
「さぁ? その辺りはほのぼのの運営次第だろ。ノフケー山脈が近いし、ノフ=ケーさんとまた会うかもしれんな。さすがにドリームランドには来ないか。まぁ何が起こってもおかしくないってことだ。皆も気を引き締めてくれ」
食事を終えた俺たちは、というか食事してたのは俺だけだったけど。
俺たちはザイスを後にする。
ザイスからノトン山までは何もない荒野をクリーチャー相手にしながら進まないといけないので、皆で歩く。
まぁヌトセさんとコトリさんがいるから問題はないんだけども。
ちなみに、ドリームランド組は今まで通りで一切変わりはない。
ティリティさん、ギーア、ニャルさん、マイノグーラさん、クトゥグアさん、テインさん、くねくねさん、チヨさん、スパウさん、コトリさん、キマリスさん、ベルゼブブさん、クティーラさん、ペルシャ猫、土星猫、天王星猫、夢の守護者さん、未知なるモノさん、案内人君、なのさん、りんりんさん、レイレイさん、マイネさん、アリスのアリスさん、ハニエルさん。
「それにしても、結構な大所帯ですね。さすがにこれだけいると敵が出て来ても対処の必要がなくなってます」
「基本コトリさんが防衛してくれて、ヌトセさんが迎撃してくれるからな。道中はかなり安全だと思うぞ」
「惜しむらくは宇宙船が使えないことだな。アレが使えるなら一気に距離詰めるんだけど。さすがにいつ迎撃されるかわからない状態でこの先、搭乗して移動、は危険だぜ」
本当に、宇宙船に乗ればひとっ飛びなんだけどなぁ。
まぁこうやって歩いていくのも楽しいからいいか。
とはいえ周囲は荒れ地なので代わり映えしないんだけど。
「旦那様、これ、この写真の服いいですね。一体どうやって撮ったんですか!」
ドリームランドに入ってからコトリさんが何度も何度も同じ話を繰り返している。
黒無垢衣装のコトリさんが映った心霊写真がお気に召したようだ。
何度も何処で撮ったモノか教えてるんだけど、何度も聞いてくる。
よほど嬉しいらしい。
というかこれ、催促か?
「そーだねー。今度アラクネ装飾店にでもオーダーメイドいっちゃうか」
「まぁ! 旦那様ったら私の黒無垢姿、実際に見たいですか! 仕方ないですね。旦那様だけ、ですよ。うふふふふふふ」
これが正解の答えだったか。
まぁお金はあるからいいんだけど。自分でオーダーメイド行くかと思ったけど俺にオーダーして貰うのがよかったようだ。
コトリさんはこのまま小躍り続けるようなので、俺の周囲をちょこまか踊りながらの移動となる。
あまりはしゃぐと疲れるよ? さすがにこのゲームでコトリさんが疲れることはないか。
じゃあ永遠踊りまくってそうだな……




