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新事実

「ほぉーん?」

 ちーちゃんが何か察したらしく、1人少し楽しそうな声を零す。

Liarも部分的ではあるが何かを察したらしたかった。

ケラケラと奇妙に軽い笑いを響かせながら、1人混乱している馬場美也子さんの方へ足取り軽く近づいていく。

「ねーお姉さん、あれ貴方の?」

 そう馬場美也子に話しかけたLiarは、そのまま毒々しいほど深い紫に塗られた爪先をトモカヅキの方に向けた。

「…は?」

「Liar」

 馬場美也子は狼狽の声を出し、ちーちゃんは苦情を滲ませた声を出す。

馬場美也子の声はスルーし、ちーちゃんの声に対しては両手を軽く上げる動作である程度の恭順を示した。

「ごめんって。でも僕別に裏探偵じゃないからさ、ほら単なる情報屋だから?君達みたいに一個一個確認したりしてから仕掛ける必要ないんだよね」

「だからってなぁ……」

「でもまあ、この方が手っ取り早いでしょ?……ほら」

 そう言ってLiarが次に取った行動。

それに対して、私もちーちゃんも助手も、総じて反応が遅れてしまった。

それが余りにも突飛で予想できなかったからだ。

あろう事かLiarは、馬場美也子をトモカヅキの前に押し出したのだ。

体制を崩してトモカヅキの方に倒れ込む馬場美也子。

それに対してトモカヅキがとった行動は『攻撃』であった。

ちーちゃんが数秒遅れて反応し馬場美也子を守ろうとしたが、それより先に元凶であるLiarが行動を起こした。

即座に腕を伸ばし、馬場美也子の服の首根っこを掴んで思い切り自分の方に引き寄せたのだ。

もちろん首が絞まるので、「ぐえっ」と変な声が出たが、トモカヅキから放たれた致命の一撃は避けることができた。

何が起こったのか、処理落ちを起こしかけて目を白黒させている馬場美也子に対して、Liarは悪びれもせずに推測を述べる。

「ふーん、攻撃対象なんだ。じゃあこの女の人はトモカヅキの取引相手じゃあないんだね。へぇ〜」

「おい、お前本当にいい加減に……」

「まあいいじゃん。守ったし、新しいことがわかったんだから」

「………はぁー」

妖怪は基本取引をした取引相手は攻撃しない。

少し考えればわかると思うが、雇用主を殺して仕舞えば対価がもらえないからだ。

ちーちゃんは納得したような表情をしたが、すぐにその表情は曇ってしまった。

「おい待て、じゃあこのトモカヅキの契約者って誰なんだよ」






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