Ⅶ - 2
二学期になり、バイトは土曜日だけにした。
夏休みに比べたら観光客は少ないが、それでもやっぱり土日は多い。
学校は体育祭の準備が始まった。
ただ、この暑さの中、家族などの見学者も大勢くる。生徒一人に家族が2、3人くるとして、その人数ときたら…想像しただけで暑い。
昔から運動会体育祭が好きじゃない。体育は嫌いじゃない。身体を動かすは好きだ。
なんか練習とか先生が怒ってるのとか、クラスメイト同士のイライラとか…そういった雰囲気が好きじゃない。だから運動部はありえない。高校はどうなのか。
兄が中高の頃、見た記憶がない。いずれにしても避けて通れない。
朝のホームルームで小川が来ていなかった。
青山先生は何も言わなかったので連絡は来ているのだろう。
1時間目が終わり、移動教室で廊下に出ると青山先生に呼び止められた。
「小川からなんか聞いてない?連絡取れないんだけどさ」
コソッと言った。
僕たちは、僕と淡路と須田は顔を見合わせた。
「聞いてる?」
須田がいい、僕と淡路は首を振った。
「メールは?」
すぐに確認したが来ていなかった。
「家に電話したんだけど、出なくてさ。お母さんの職場に連絡する前にお前らなんか聞いてるかなと思ってさ。前みたいにどこかで倒れてるとかさ…なんか連絡あったら教えて。あと他のやつらには言うなよ」
そう言うと小走りに行ってしまった。
「お母さんに連絡するのかな?」
須田が言い、僕はメールを送ってみた。既読はつかない。
『なんかやらかすんじゃないかって、ヒヤヒヤしてるわけよ、上は』
以前青山先生が言っていた。
そんなことないと思うけど…
その事は須田も淡路も知らない。
昼休みに伯父からメールが来た。
“小川くんが来てるんだけど、学校大丈夫かな“
って言われてもだよ。
今日は月曜日で定休日だ。
なんで?
伯父の武勇伝を知って、何か思う事があったのか。妹と来たのも伯父を見に来たのか?
とりあえず、須田と淡路には言わず青山先生に話した。
先生は母親にまだ連絡してなかった。
先生に言われて、放課後、先生が行くのでそれまで待っててもらえるように送った。すぐに“OK”と返信が来た。OKなのが伯父なのか小川なのかわからないけど。
僕には連絡ないし既読もつかない、と須田と淡路にはそれだけ言った。




