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マーネが驚くと、フィシトルは壁に立て掛けてあった槍を手に取った。
「私はこっちの方が得意なんだ。しかし、騎士団では第一武器は剣と決まっている。統率をとるため、指導するため、と理由もある。マーネは相手の予想を裏切りたいみたいだから、2つ使えば良い。1つは使いやすかったと言っていた短剣。もう1つはマーネがずっと前から使っている素手だ。」
「えっ?どういう事ですか?」
突拍子もないフィシトルの提案にマーネの瞳が丸くなる。マーネはどうやって戦うのか分からなかった。
「使い分けるってことだ。遠距離対策で短剣を、近距離対策で素手だ。直接殴ると痛いからマギアで補強すれば良い。」
フィシトルはマーネの両手を掴むと、光でマーネの掌を覆った。まるで手袋を着けているような感触にマーネは瞳を瞬かせる。
「次は光のマギアの使い方。今のを覚えるんだ。身体の中心から外へ流れる感覚。固くて強そうな手袋をイメージする。」
マーネはリベラティオと呟いてから、言われた通りにやってみる。ヨルに教えて貰った時と似ていた。わたしは今マギアを使っている。
マーネが出来るのを確認するとフィシトルは微笑んだ。
「今日からこれがマーネの武器だ。」
マーネは両拳を握り、顔を上げた。




