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さて、とフィシトルが立ち上がる。
マーネから距離をとって対面すると、胸元に拳を当てて瞼を閉じた。備えてあった剣を1本手に取る。
「じゃあ、そろそろ始めようか。まずは今の実力を見せて貰おう。」
フィシトルの言葉に返事をして、マーネも立ち上がる。今日選んだ大剣を構えた。
「打ち込み50回!」
フィシトルの言葉に間合いを詰めたマーネの大剣が上から振り下ろされる。ガキィンとぶつかり合う音が響いた。体重をかけているのに、フィシトルはよろめきもせず、軽くいなしただけでマーネは横へ吹き飛ばされる。マーネは何度もトライした。角度を変えたり、タイミングをずらしたり、やれることはやってみた。しかしフィシトルはマーネの動きを予測して衝撃を流して受け止める。打ち込み50回を終えたときマーネは流れ出る汗を拭う。一方、フィシトルは息さえも乱れていなかった。
「成る程…。武器は自分で選んだのか?使い慣れていないみたいだが…。」
フィシトルは指摘にマーネは肩を震わせた。
「え、っと実は…。いろんな武器を試してはいるんですが、どれもしっくりこなくて…。一番使い勝手が良かったと感じたのは短剣でした、でも、それだと中距離で苦戦してしまうんです。対人訓練だとそれが顕著に分かってしまって。同じ武器だと対策されてしまう可能性もあるので、色々使い回してました。」
「…それだと手に馴染むのに時間がかかるね。使うなら1つに決めて、対策された時の対策をするへきだ。」
「…はい。」
マーネは静かに納得する。そのうち良い武器が見つかるだろう。と調整を怠っていた自分が悪かったと反省する。明らかに落ち込むマーネを見て、フィシトルは微笑んだ。
「運動神経は良いんだ。それを活かす武器を使えば良いだけだから、私も剣が一番得意な武器ではないし。」




