フィシトルと訓練
授業の後、呼び出されたマーネは職員室でフィシトルと再会する。イチカ先生はマーネとフィシトルに光属性用の訓練室を案内すると言って構内図をフィシトルに渡した。訓練室は屋上にあった。中へ入ると床も壁も白く。天井はあるはずなのに透明になっているからか青空が見える。太陽の光も普段よりはっきり感じることが出来る不思議な空間になっていた。初めての属性訓練が出来るということでマーネは少し緊張している。
「これは…、よい空間ですね!」
フィシトルは感嘆してイチカ先生に敬礼した。
「各属性ごとに訓練室があるのか…。我が軍の訓練場にも取り入れたいですね。噂には聞いていましたが、ここの卒業生達がみんな優秀なのは合点がいきました。」
「ありがとうございます。ただ授業時間が過ぎると強制的に追い出されますのでマギアの使用時間だけ気にするようにして下さい。うっかり外に出た瞬間にマギアを発動してしまうと建物を破壊しちゃったりするので。」
イチカは頭を下げると、マーネに手を振って訓練室から去っていった。残された2人は少し気まずそうにお互いを見合う。
「あ、の、お久しぶりです。実は手紙を今朝受け取ったので少し驚いてて。挨拶が遅れてすみません。」
「ああ、成る程。送ったのは一週間前なんですが、こちらへ届くには少し時間がかかるということですね。次から気をつけます。いや、えっと、言いたかったのはこれではなく……。手紙、こちらこそありがとう。そ、の、元気そうで良かった。何か不自由はないですか?」
フィシトルは困ったようにぎこちなく笑う。
その姿にマーネは出会った時を思い出した。
お互い緊張してるだけなんだと気付いたマーネは笑いが込み上げてきて、元気な声でありません!と答えたのだった。




