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マーネが噴水広場へ向かうと、プリエルと男の子がベンチに並んで座って話していた。二人に悟られないように木の陰に隠れながら二人の会話に耳を立てる。二人とも他愛もない話をしていたがプリエルが言葉に詰まって、気付いた男の子が心配そうに背中を擦る。
固く目をつむっていたプリエルが顔を上げると、大きな瞳からぽろぽろと涙が溢れた。
「マーカス、これを貴方に。」
「…プリエル。これは、押し花?」
プリエルから貰った押し花をマーカスはまじまじと見つめると何かに気付いたようで、目を見開いて口許に手を当てた。
「これ!サルビアかっ!?そうか、…やっぱりそうだったのか。プリエル、ごめん、ごめんな!気付くのが遅くて…。」
「…うっうぅ。やっぱり、そうなんだ。…お兄ちゃん!」
二人は泣きながらお互いを抱き締めた。
マーネは良かったねと感動していると、背後からからガサガサと音が聞こえて振り向けば、ヨルとカジがいた。
「あの二人兄妹だったのか!?」
「ちょっと!兄貴、声が五月蝿い。耳元で騒がないでくれる?」
「な、何で二人がここに?!」
マーネが努めて小声で訊ねると、何てことないようにヨルが尾行しただけだと言った。
「いや、真剣な顔でクラスルームから出ていくから、マーネがまた何かに巻き込まれてるのかと気になって追いかけてきたんだよな?ヨル!」
「五月蝿い。」
ヨルの拳は空を切る。プリエルの話しも終わったようで二人は手を振って別れていた。




