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「それにしても、随分隅々まで掃除するんだな。俺も校則破って罰を受けたことがあるが、ここまで綺麗にはならなかった。」
カジが綺麗になった教室を見回す。塵一つ無い床に磨かれた窓ガラス、天井に至るまで抜かりはなかった。
「イチカ先生が見たら腰抜かすね。あの人、掃除苦手だから。」
ヨルも綺麗になった教室を見て目を細める。普通はここまで掃除しないんだよなー。とヨルは途中で気付いていた。箒やバケツを用具入れに戻したマーネが話を聞いていたようで焦った様子で戻ってくる。もしかしてやり過ぎてしまったのだろうかと顔を曇らせた。その顔をみたカジふっと笑う。
「ついでに俺の部屋も綺麗にしてくれ。」
「しなくていいから。というか男子寮に女子は入れません!」
カジの冗談にヨルは即座にツッコミを入れる。ヨルの言葉にマーネも頷く。そりゃそうでしょ。とオルレアもポケットの中で頷いた。
「冗談だ。そんな顔するなヨル。生徒会室を掃除してくれたのも転入生だな?起きたら床が輝いてたから驚いたよ。ますますうちに欲しい人材だ。」
カジさんは深く頷くとマーネに着いているバッジを指差す。
「それについて話そう。是非とも転入生に生徒会メンバーになって欲しくてな。昨日渡したそのバッジは生徒会メンバーの仮採用バッジだ。しかも俺の手作り。生徒会は現状、俺とヨルの2人しかいない。色々あって前生徒会メンバーは解散したんだが、生徒会がないと困ることも多くてな。責任感からメンバーを募集してるんだが…これがなかなか集まらず。人望がないだの色々言われながら、猫の手も借りたいくらい仕事が溜まりに溜まり物凄く困っている。手伝って貰えないだろうか?」
カジさんの言葉に悩むマーネ。嘘は言ってなさそうだ。ヨルさんも黙って聞いている。でも転入してきたばかりの自分に仕事が勤まるのだろうか?とマーネが悩ましげに頭を抱えていると、隣にいるヨルがマーネだけに聞こえるようにボソッと呟いた。
「生徒会メンバーになると追加点が貰える、っていうのは言わない方が良いか。」
追加点という言葉に反応するマーネ。追加点って何だろう。成績に関係がありそうな気がする。マーネがそれを貰ったらあの人は喜んでくれる
に違いない。ならば答えは一つだった。
「よろしくお願いします。」
マーネがカジに深々と頭を下げる。
言質を取ったブライト兄弟は静かにハイタッチした。




