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「分かりました!!」
マーネが声をあげる。身体は既にお腹辺りまで沈んでいた。マーネはイメージした。自分の手を丸ごと包み込む光の塊を。握りこぶしを作る。これなら壊せる。マーネの空色の瞳は自信に満ち溢れていた。
それを見ていたヨルの目が見開く。はっと息をつめて、マーネの魔法に注視した。マーネの魔法は光属性だ。辺り一面を光らせて闇を消すとかそういう感じで脱出するかなーとヨルは想定していた。がしかし、目の前の人物は光の拳を闇に叩きつけた。
「いや、力業かよ…!」
飛んでくるであろう石に当たらないようにマギアを使って遠くへ回避したヨルは呆れたように呟いた。
ドカンっと大きな音と共に土埃が辺り一面に広がる。イチカ先生、他の生徒達からも突然の衝撃にうわぁと悲鳴が上がった。ヨルはゴホゴホと咳き込みながらも目を凝らす。マーネはどうなったのか。中心にある煙が道を開くように静かに割れると、そこにいたマーネは何事も無かったかのように突っ立っていた。
「脱出成功です。」
ぐっと両手を握り締めて、にこりと微笑むマーネ。ヨルは自分がヤバイ奴とパートナーになるかもしれないと恐怖で顔が引きつる。その後、イチカ先生にヨルとマーネは2人揃って叱られた。マギアを教えてと言ったが使って良いとは言っていません。とイチカ先生は悲しそうな顔でボコボコになった地面を指差す。訓練場に出来たクレーターはイチカ先生がマギアで元通りに治したが、その現場にいた生徒達はあの光景が忘れられず。転入生は光属性のゴリラだと言う噂がすぐに広まった。マーネは転入してすぐ噂の人物になってしまったのだった。
校庭の隅から見守っていたオルレアは事の顛末を見届けて、深く頷いた。
「まぁ、こうなるわよね。臆病なのに負けず嫌いで、優しいんだから。ただちょっと運動神経がいいから脳筋になりがちなのよね。」




