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「属性の相性は教えたから。次は使い方か~。」
ヨルは文字を書くのを止めて、立ち上がった。服に着いた土を払って、拳をマーネの前に差し出す。
「見せた方が早い。オレの闇属性のイメージはこんな感じ。」
ヨルの拳がゆっくりと開かれると、同時に黒い煙の玉がゆらゆらと現れた。
「消えたり、現れたり、誰も気付かないけどそこにある。そんな印象で出してる。」
「印象ですか?」
「そう、印象が変われば姿形も変わる。どういう動きで、何処へいくのか自分次第ってわけ。あんたの光の印象はどんな感じか言葉にしてみて。」
ヨルの説明にマーネは光というものが自分にとってどういう印象なのかを考える。
「そこにある…。と言わなくても皆が分かる。キラキラしてて暖かい感じですか、ね?」
マーネはここに来た時に見た木漏れ日を思い出す。あんな感じで誰もが安心するような存在かもしれない。とマーネが答えると、ヨルは掌の闇を地面に落とした。そこからブワァと一気に広がってマーネの足元を覆い隠す。そして少しずつマーネの身体を飲み込んでいく。
突然のことに戸惑いを隠せないマーネにヨルは告げる。
「さっきのイメージでこの闇を相殺してみようか。そしたら脱出できるよ。ほら、早くしないとどんどん飲み込まれるよ~。」
楽しそうにヨルがニヤニヤと笑っている。ヨルの足元にも闇は広がっているが、彼のマギアだからか沈まない。マーネは身動きが取れない足を再度確認する。ヨルが言ってるようにマーネの身体は少しずつ闇へと沈んでいってるようだ。
痛いとかはなく上半身は自由に動かせるため早めの対処が必要らしい。マーネがこのまま身体が完全に沈んでしまったらどうなるのか…。とヨルに問うも笑みを深めるばかり。
とにかく脱出方法を考えようとマーネは自分の両掌を見つめた。
「印象をぶつける?…うーん、光をぶつける。」
ヨルは考えてるマーネの横で別の事を考えていた。何処にワープさせるか。森でも良いし、学園の外でも良いかもと。
悩んでるマーネに対して助ける素振りは一切見せない。次は絶対に勝負で勝って、パートナーにならないってことを証明しないといけない。ヨルは焦っていた。マーネは戦える。実技試験だけなら上のクラスへいけるほどの実力なんだろう。それにマギアが使えるようになれば、珍しい光属性だから大事にされるだろう。自分みたいな闇属性が側に居るべきではない。闇属性ということを受け入れてパートナーになる、なんてそんな子は現れないと思っていた。だから闇属性の転校生なら良いなと思っていたのに…。さっきの試合を思い出す。
「はぁ、嫌な予感しかしない…。」
ヨルの嘆きは誰にも聞かれず風に乗って消えていった。




