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「私の勝ちです。」
マーネは落ちているナイフを拾いながら、地面に倒れて微動だにしないヨルに話しかけた。
「…いやおかしいだろ~、何その動き。」
項垂れるヨルを尻目にマーネは集めたナイフをイチカ先生に返す。そしてヨルの言葉に武器で勝てとは一度も言われませんでした。と返答する。
「それにしても、凄い身のこなしでした。何処かで習っていたのかな?」
イチカ先生は興味深そうにマーネに尋ねる。
「村に体術を教えてくれる人が月に一度来てくれるんです。その人の修行についていくと、いつの間にか体力と力が強くなって、農作業が楽になるので皆で習っていました。なので、村のイベントの一つで武道会っていう、村で一番強い人を決める大会を不定期で開いてましたからそのお陰かもしれません。」
マーネの強さになるほどー。とクラスメイト達とイチカ先生は納得した。
「いや、闘えるなんて聞いてないし。」
不貞腐れるヨルにマーネはそういえば言ってませんでした。としらばっくれる。
「でも、マギアを使ってだと勝てなかったと思います。」
マーネは頭の中で戦略を考えるが、マギアが未知すぎて勝ち筋が読めなかった。マギアなしにしてくれたイチカ先生には感謝しかない。
「いやー、実に面白かったです。負けたブライト君はノクスウェルさんのパートナー!になったので、パートナー!として彼女にマギアについて軽く教えてあげてくださいね。武器を使うのはかなりの腕前のようですので。」
イチカ先生はそういうと、他の生徒たちに先程の試合を振り返る授業を始めた。
「くっ!パートナーを強調されると思い出す。
負けたのが屈辱過ぎる!!オレはまだパートナーだと認めないからな。」
ヨルがジト目でマーネを睨み付ける。まだ負けたことに納得がいっていないのか1人でぶつぶつと文句を垂れていた。
「ヨルさん、往生際が悪いです。イチカ先生が言っていましたよね。私の勝ちです!もうパートナーです。それより早くマギアの使い方を教えてください。授業が終わってしまうので。」
マーネがヨルの隣に腰を落として、困ったように言う。ヨルはマーネの言葉を聞いて、頬をひきつらせた。
「…何か性格変わってない?そっちが本性?猫被ってたんだ?」
「えっ、そうですか?勝負に勝って一皮剥けたからかもしれませんね。」
「「………。」」
周りから見れば、2人は笑顔で会話してるが、お互いが言葉を発する度に、不穏な空気が漂っている。2人はただの負けず嫌いだった。




