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「き、緊張する…。」
クラスの入り口でマーネは震える手を握りしめる。中ではイチカ先生がホームルームを始めており、今は名前を呼ばれるまで待機しているところだ。
「大丈夫よ。ぶちかましてやりなさい。何事も最初はインパクトが大事っていうしね。」
ポケットから覗くオルレアが拳を突き上げる。
「それは…。どうやって?」
オルレアの発言に困惑するマーネ。
魔力査定が終わってイチカ先生にクラスへ案内されたマーネ達。
今日からここで勉強するんだと自分に言い聞かせてから、マーネはずっと考えていた。田舎の学校では皆知り合いだったので緊張も何もなかった。だが、ここでは1人も知り合いがいない、挨拶ってどうやるんだっけ?あれが正しいのかな、こうすべきなのかなとマーネは頭を悩ませる。マーネの悩みが分かったのか、オルレアがぺしぺしとマーネの頬っぺたを軽く叩いた。
「大丈夫よ。昨日のアイツ、このクラスって言ってなかった?」
オルレアの言葉にああっ!と思い出すマーネ。クラスの表札にはクラスデュオ。と書かれていた。同時にイチカ先生が扉を開けてどうぞ。と呼ぶ。目を閉じて一歩踏み出す。マーネはたくさんの視線が自分に集中しているのを感じた。おそるおそる目を開けると、クラスの一番後ろの窓際に黒髪が見える。ヨルさんがいた。目が合うと微笑まれ、頑張れと口が動いているように見えた。
オルレアもポケットの中からトントンと叩いて応援してくれている。イチカ先生の横に立ち、クラスを見渡す。
「は、は、は、は、初めまして。マーネ・ノクスウェルです。ごめんなさい。とても緊張しています!!!」
マーネは震える声で勇気を振り絞って自己紹介をした。しかしとても噛んでしまったので肩を落とす。
「はい、転入生のノクスウェルさんです。皆仲良くしてくださいね~。席はブライト弟君の隣が空いてますので、そちらを使用して下さい。」
イチカ先生が指差す方を見れば、満面の笑みでヨルさんが手を上げてくれていた。こっちだよ。と教えてくれてるのだろうか。それを見たマーネは涙目になり。ヨルの方へ走った。
「よ、ヨルさぁーん!!!」
マーネが勢いよくヨルに抱きつくと、ええーーー!!!とクラスがざわついた。
「ちょっ!ノクスウェルさん!?」
焦るヨルの言葉はマーネには届かず。イチカ先生はわははと声を上げて笑い。ポケットの中でやれやれと首を横にふるオルレア。マーネの緊張が限界突破し、落ち着くまでクラスはざわめいて大盛り上がりした。




