プロ野球オーナー・コミッショナー会議 ~鬼女参入を巡って~
プロ野球オーナー・コミッショナー会議 ~鬼女参入を巡って~
都心の高層ビル、最上階の特別会議室。
重厚な扉の向こうでは、普段は厳粛な空気が支配するはずの場が、異様な熱気に包まれていた。
巨大スクリーンに映し出されているのは、一人の美少女の姿だった。
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白と黒を基調としたショートパンツユニフォーム。すらりと伸びた脚が眩しく、半袖シャツ、見えそうなおへそ。キャップを被った笑顔は健康的だ。
「うおお……これは……」
コミッショナーの一人が、思わず唸った。
隣の球団オーナーが、目を細めて身を乗り出す。
「始球式のアイドル、いや、セクシータレントかもしれん。この格好で、プロの試合に混ざるのか? いいやん、最高やん!」
「いやいや、混ざるだけじゃないぞ。正式参入だ。外国人枠の代わりに、1チーム最大4人まで。鬼女・スーパーガール枠」
会議室にどっと笑い声が広がった。
更に、スクリーンが切り替わる。
もう一人のオーナーが、スクリーンに映る美少女を指差しながらニヤニヤと笑う。
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「二軍用。ノースリーブ、へそ、太もも……ケシカラン。絶対受けるわ。これでチケットがバカ売れする。女性ファンは分からんけど、男はもう死ぬほど喜ぶ」
「強くてカッコイイで人気出るか、お色気で嫌われるか、それが問題だ」
「実力の方はどうなんだ? 160km/h投げられるって本当か?」
質問したのは、伝統ある球団の社長だった。
資料をめくっていた事務局長が、眼鏡を直しながら答える。
「本当です。計測では最速162km/h。ただ、球が軽いので芯を食えば飛びます。しかし、その球速ではまず芯に当たりません。手が小さいので変化球の球種も限られますが……」
「それ最高やん! 無敵の美少女ピッチャーからホームランで逆転サヨナラ。一番美味しいやつや!」
「バッターはどうだ?」
「長打力はそこまでありませんが、打率は非常に安定しています。5割いきます。足も速い。センターに置いたら無敵クラスでしょう。守備範囲が異常です。ただ、向こうはストライクゾーンがボール半分狭いです。」
「女相手にデッドボールはイヤやから、コース甘くなるやろしな。まあ、リーチ短いから外角投げるけど。ボール半分、けっこうキクで」
「160キロピッチャーと、5割バッターの対決……観客は釘付けや。
ところで、鬼女どうしだと打率は?」
「リーグ平均で2割8分。ホームランは少ないです」
会議室の空気がさらに熱を帯びた。
「各チーム、人数は揃うのか?」
「問題ありません。邪馬台国とメリケンから、『喜んで送り出す』という話が来ています。ウエスタンリーグに、邪馬台国とメリケンが鬼女だけのチームを作る話もすでに進行中です」
「ウエスタンの試合数増やさなあかんな」
一瞬の沈黙の後、誰かがぽつりと言った。
「プロ野球が、アイドルリーグと化すな……」
すると、別のオーナーが大笑いしながら手を叩いた。
「それでいい! それでいいんだよ! 今までの野球に何が足りなかったかといえば、華だよ、華! 美少女がショートパンツで全力疾走する姿を、地上波で垂れ流せる時代が来たんだぞ!」
「しかも強い!マンガみたいに非現実的!」
コミッショナーは満足げに頷きながら、スクリーンの美少女をもう一度眺めた。
「諸君。これが新時代のプロ野球だ。伝統を守りつつ、革新を取り入れる。……それにしても、
女が強すぎるから、人数制限しろとか男が言い出す時代になるとはなあ」
会議室に、再び爆笑が響き渡った。
誰かが、すでに次の言葉を口にしていた。
「ユニフォームのデザイン。1軍用は無難だけど、2軍用は攻めすぎじゃないか?」
「2軍はテレビ放送ないから大丈夫じゃないか?スポンサーも2軍は大手は少ないし、代わりは付くだろうから」
一年後、球場近くの日焼けサロン
「海外遠征用のユニホーム。サッカーかバスケみたいだな」
「普段、目の保養させてもらってたからなあ」
「体毛はどっちがモテるんだろ?」
「とりあえず、生白い太もも晒すんは嫌や」




