15 見守る人々
「あ~セリの質問が済んだところで、皆に知らせがある」
空気を換えるように殿下が話し出した。
「2週間後に隣国から留学生が来る、生徒会で全面的にサポートを任された」
「どちらの国ですか?」
「ウェステリア国の第1王子だ」
ウェステリア国の第1王子を始め、側近を含め5人が留学してくるらしい。
期間は半年。
まさか、この留学生たちが騒ぎのもとになるとは誰も思っていなかった。
さて、質問をまとめ終え、私は生徒会室を出た。
マリアンヌ様達に報告しなければならないのだ。
「まあ、早速質問してくださったのね」
「素晴らしいわ」「仕事が早いわ、さすが優勝者」
口々に褒めてもらえる。
なんか嬉しい。
早速、ご報告。
「まぁ、カイト様はすべての女性が好きだと」
「大切にしたいと思っているそうです」
間違ってないよね?
「セント様守ってあげたくなる女性が好みなの、男性的ね」
「レント様は一緒にいて楽しい会話ができる女性ね、どのような会話が楽しいのかしら?」
他の皆様のそれぞれの好みに皆様話し合っている。
「クロード様は頭がいい女性と話がしたいのね」
「お話だけ?」
「特に好みのタイプはないみたいですねぇ、どちらかというと殿下が好きみたいです」
「!!」
がたっと全員が急に食いつくように立ち上がる。
「殿下が、お好き?」
「はい、好きだそうですよ、ちなみに殿下も好きだとおっしゃってました」
「はぅ!!!」
何故か皆様子が赤い。
好きか嫌いかで聞いたら 好き って言ってたしね。
「ちなみにゴウゼル様は大好きだそうです」
「あ、そう」
冷たいな。
~後日~クロード視点
「クロードちょっといいか?」
「はい」
「この書類のここなんだが・・・」
生徒会室にむかいながらクロードを呼ぶ。
「どこですか?」
「ここだ」
クロードが俺の手元の書類を見るために少し顔を寄せる。
きゃぁ~~~
?なんか悲鳴?誰かが叫んでる?
「アレク様?」
「あ、いやなんか悲鳴が?」
ステキ~~、お二人があんなに近くに~~。
顔が、近い、近いわ~
何故か視線をものすごく感じる。
「アレク様、肩にごみが」
カイトが俺の肩に手をかけると
きや~~~ぎゃ~~ バタン
駄目よ、気をしっかり持って3人そろってらっしゃるのよ!
あぁ~まぶしいわ~
カイト様はどちらもイケるのね~
尊いわ~
何だというのだ?
途中で拝んで居るのも見た。なんだ?
俺たちは知らなかったが、セリが報告したおかげで、俺とクロード、カイトがお互いに思いあっているなどという話が広まっていた。
なんでも【貴腐人会】などというファンクラブが立ち上がり、俺たちを見守っているそうだ。
ちなみに他の側近候補達も見守られているようだが、ゴウゼルだけは蚊帳の外らしい。
なんでだ?ゴウゼル、何故だ。
俺たちがそれに気が付くのは母上から
「アレク、あなた達【貴腐人会】のターゲットらしいわよ」
と、笑いをこらえながら言われたときである。
何のことかわからずぽかんとした俺たちは、母上の説明でがっくりと膝をつくことになるのだった。
【貴腐人会】が発行する会報が彼女たちの姉妹、母親などからお茶会で披露され、ひそかにブームとなっていっています。
セリはその後も悪気なく情報を提供しています。




