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 記念写真

 高校の入学式(マコトは十五歳に成った)。


雛壇に、男ばかりの新入生(男子校)が並ぶ。

最上段には父兄達。

左端に和服姿の『道子』が控えめに写っている。


 自宅の玄関先で憲司が、高校の制服を着たマコトの記念写真を撮っている。

憲司はしみじみとマコトを見て、


 「大きく成ったなあ。あッ、道子! オマエも入れ」

 「私はいい・・・」

 「なぜ?」


道子は作り笑いで、


 「父さんが入りなさいよ。私が撮ってやる」


道子は父の持つカメラを奪い、ピントを合わせる。

カメラのシャッターを切る道子。


 「よし。じゃ、次はオマエとだ」


道子は明るく、


 「私はいいの。あッ、お鍋が焦げちゃう」


カメラを憲司に渡し、急いで家に入って行く道子。

・・・後姿が淋しそう。

                          続く

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