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道子の病
夕方。
玄関を開けて道子が『定期検診』から戻って来る。
「ただいま」
マコトは居間で宿題をやっている。
道子の声に、
「おかえり」
道子が居間に来る。
マコトは道子を見て、
「あッ、母ちゃん。この字何て読むの?」
「ええ? どれ・・・、ヒロウじゃないか。鉛筆を拾う。ふり仮名をふっときな」
道子はマコトの顔を見詰めて居る。
「? 何見てんの」
「うん? 何でもない」
「・・・変だよ母ちゃん」
「ヘン?」
「うん」
道子は健診のついでに買い物をして来たモノを袋から出しながら、
「・・・マコトは母ちゃんが居なくなったらどうする?」
「ええ? 何でそんな事聞くの」
「母ちゃんね・・・そんなに長く生きられないかもしれないよ」
マコトはその言葉に驚く。
「え!」
「・・・母ちゃん、病気なんだよ」
「ビヨウキ? 何んの?」
「腎臓が悪いの」
「ジンゾウ? ・・・治らないの」
道子は取り繕った笑顔で、
「だいじようぶ。母ちゃんはマコトがお嫁さんもらうまで頑張るから」
続く




