十年前 5
ここで10年前の事を入れるのが流れとして正解だと思うんですが……
文章にするのが難しくてのたうちまわっております。
(T ^ T)
実習は実質5日、場所を移動しつつ多種多様の素材を得なくてはならない。最終日は帰省に当てられる。
最初はどうかと思ったが各科学年一位3人を含む班だ、ずば抜けて優秀だっだ。
実習三日目、この森に珍しく大型の熊型魔獣が出た。学生には無理と判断し剣を抜こうとした俺をリスト殿下が止めた。
「本当に無理だと判断されるまで待っていただけますか」
最初に医術科一位のシダが呪文を唱える。
リスト殿下、アウレリア、デレル王子に物理防御アップ、敏捷アップ、物理攻撃アップを付加した。
騎士科の二人は判るがなぜデレル王子に?と思ったらデレル王子はローブを脱いで腰の剣を構えた。
治療師のローブの下に剣?
次にグンターが二本足で立ち上がり威嚇の咆哮をあげる熊型魔獣に雷系麻痺呪文を、ティレイトが木系の魔術を放つと地面から蔓状のモノが熊型魔獣に絡みつき拘束する。二重の拘束系魔法で動きが止まった処へ左右からデレル王子とアウレリアの剣が襲いかかる。デレル王子の剣は魔獣の右足の健を削ぎ落とし、アウレリアの突きが左膝に3発突き刺さる。
両足をやられた魔獣はズンッと前のめりに倒れた。そこに止めとジャンプしたリスト殿下の一撃が魔獣の首を落とす。
…瞬殺だ、近衛騎士で熊型魔獣を瞬殺出来る者がどれ程いるだろうか?いや6人でやればできないことは無いか。しかしこのコンビネーションの良さ。
「なぜデレル王子は魔法でなく剣なんですか?」
「え〜だって僕魔法苦手だし〜」
魔法苦手で医術科って間違ってませんか?剣士としての腕はいいと思う。なぜ騎士科でなく医術科?
「ほら、さっさと解体するぞ」
グンターの不機嫌そうな声がかかる。ティレイトはデレル王子が脱ぎ捨てたローブの汚れを払って着せかけていた。
ただ一人シダだけ動かず眼を閉じている。
この様子は度々目にした。獲物の解体中、シダだけなにもせずジッと立っている。
シダを胡乱げに見る俺にリスト殿下が
「シダは周りの魔力を探ってるんです、解体中に血の匂いに惹かれてやって来る魔獣がいないか」
グンターが後を続ける。
「奴の魔力感知能力は桁違いなんだ。半径1キロの魔力を探ってこっちに向かって来る魔力が無いか探ってるのさ」
「医術科生の癖にその辺の魔術科生より魔術教科の成績いいし」
ティレイトが羨ましいそうにシダをみた。少女騎士がボソッと呟く。
「ホント、バケモノなみ…」
「はあぁ!リア!聴こえてんぞ、クソ死にたいのか!」
うわ、黙ってりゃ神殿の女神像の様に高貴で静謐な雰囲気なんだが、喋るとこれだ。
しかしこの6人は仲がいいのか悪いのかわかりにくい。頻繁に言いあい、罵り合いがある、いや罵ってるのはシダだけか?リスト殿下は一歩引いて眺めている事が多いし。咄嗟に声かけ無く今の様なコンビネーションがとれるという事はやはり仲がいいのだろう。
我々近衛騎士は魔術師と直接組む事が無いが実戦を考えると良い構成かもしれない。今度団長に進言してみるか。治療師はーーー治療師が戦闘用魔術を使うというのは聞いた事が無いが魔術教科の成績がいいというシダは変わり種っぽいな。




