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36話 それを見る人
「爆弾でも使ったんでしょうか」
ニコライに忠実につき従う副官はそう聞いた。
そうとしか思えない。爆発で吹き飛ばされた肉片。
腕の塊。半分つぶれた頭。
「そうだとしたら相当用意がいい。俺たちも持ってきてないのに。戦鬼の魔法じゃないか」
「私も魔法の心得はありますが」
心得レベルではない。ちょっとした講習会を開けるレベル。
「戦鬼の魔法はもっと単純だったはずです。体術や剣術とのコンビネーションがピカ一であって、魔法は極めてシンプル。こんな事できる人間ではなかった。と思うんですが」
「魔法のレベルとしてはどう思う?」
「相当高い。ただまぁ魔法使いとしての実力はわかりません。一点特化型の人とかいますから」
「Nさんどこいっちゃったんでしょうか」
「死んでなきゃいいが」
死骸を集めたり見分している人間を遠目で見ながら二人はNを探す。
「これ、まさかNさんがやったんでしょうか?」
「本人に聞くしかねぇよ」
「嘘はつきたくないので聞かないでください」
「そうはってNさん」
二人の後ろにふらりと現れた男。
N。
「こっちへ」
目立ちたくない、という口ぶりで建物の中に消えていく。
「どうしましょう」
「どうしましょうってもう、ここまで来たら行くしかねぇべ」
二人も中へ。それを見る人




