31話 決戦
翌朝。
「それではこちらの管理はまかせます」
「了解した」
斥候として精鋭、相手は少数だが化け物だ。様子を見るにしても精鋭部隊を送ったほうがいい、なので斥候といえど業界でも名前ありの男女が集められた。Nよりも多少冒険者業界に興味があるなら名前をしっている。そんな冒険者がたくさんいる。
「それでは」
その代表として進むのが東の幹部とニコライ。
西の幹部は基地で報告をまち、敵を確認次第援護に向かう。
無理ならみんなで撤退だ。
Nは後方支援組。ファミリーにも入っていない冒険者が単独で前線に行くなどというのは許されない。
昼。
「時間の感覚が狂いそうです。嫌になってきました」
ピーターが正直に話した通り、いつまでたってもここは夕方だ。
「ダンジョンに潜るってると一日中暗くても気にならないんですがここにずっといると赤い空がいやになります、なんでなんでしょうね」
「ダンジョンだと気が張ってますからね」
Nとキャッスル、ピーターはやることがなくカード遊び。
「全員。敵を見つけた。集合だ」
そこに号令。
7階層は石造りのダンジョンになっている。
石造り。というのも正確には違う。なにかよくわからないレンガのような物が、大きな建物のような物を作り、それがいくつも集まって街になっていると行ったほうがいい。
人がいない街。
「ここで見失いました」
そういって斥候チームの一人が案内するが、そこはすでにもぬけの殻。ただ壊れたレンガのような物だけ残っている。
「あいては牛の頭に鹿の角をもった人型の怪物です。牛頭に似ているが違う。どっちにしろ俺たちも見つかってたらヤバいので遠目にしか確認できなくて、すいません」
「牛頭?もっと下の階にいる筈だろう」
「あいつらに鹿の角なんかないだろう。亜種か何かじゃないか」
後方支援組がざわつく。
「ボス。牛頭ですとこんな銃砲は足止めくらいにしかなりません。もっとでっけぇのがいる」
「魔法組もここにいるメンバーじゃ足手まといにならないだけましくらいに思ってもらわないと」
ざわつかないで適切な意見を述べれるものは西のボスに意見を述べる。
ファミリーを一つ壊滅させたとは言え一体で奇襲だった。数で押す前提なのでそんな強力な装備は携行していない。
「一旦引いて作戦を立て直そう。斥候に戻るように連絡を。前線組は斥候を迎えしだい基地に戻る。常に集団で動け。いいな。見つけても戦おうと思うな」
こうなると話が違ってくる。
そこで一旦撤退を決定。
「おっかねぇ。牛頭なんざ俺らじゃかてませんぜ」
ピーターとキャッスル、Nは斥候に戻るように連絡を入れる伝令を命令された。
マジックアイテムがあるので相手の現在地、方角レベルだが、がわかるのでそこに向かう。
「おっかねぇ」
「黙れ。見つかったら時間稼ぎもできねぇぞ」
キャッスルはピーターの頭をたたいて黙らせる。
「こっちです」
Nはマジックアイテムを見ながら建物と建物の間をすり抜けいく。
そして、石が破壊される音
「まさか戦ってやがるのか。勝てるわけねぇよ。バカなのか」




