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30話 赤い夜
夜
空は赤いが偉い人が時計を見て夜と言ったら夜なのだ。
なのでみんな寝る支度。下っ端は交代しながら見張りをする。
「なんか夜って感じはしませんね」
「空が赤いからだろう」
先ほどの三人は決められた位置で一応の見張り。
先ほど二人がNを呼び寄せたのはこの見張りを行う仲間が欲しかったからだ。
モンスターはいない筈だが、万が一もある。それに冒険者同士のいざこざがあっても困る。
「明日が本番ですよね。なにが出てくるんでしょうか」
真っ赤に染めていても夜だ。みんな寝静まって静か。
寝ないように会話する三人の声も小さくなる。
「なんにしろおっかない物だろう」
ライフルにもたれかかりながらキャッスルはピーターに答える。
「ファミリーを一つ殲滅するなんて相当なもんだ」
「山を動かしたらネズミ一匹でて終わり。なんてことはないでしょうね」
Nもそう答えた。
交代の時間。
Nとキャッスル、ピーターもテントに入り就寝。
「寝よう」
色々と頭をよぎるがどれも形にならない。
夜の考えなどそんなものだ。
どこか遠くから女の声がする。
歌声か。夜のささやき声か。
もしかすると近くかもしれない。
それとも気のせいか。
「きれいな声だ」
その声を聞きながらNは眠りについた
本日はここまで




