12話【守るべき場所】
楓の案内で鉄之助がいる場所まで来る
「蒼真、来たか」
「ああ」
「それじゃ、私は戻るから」
「ああ、世話になったな」
「別に紬に頼まれたから案内しただけよ」
楓はどこか照れくさそうに去る
「それで、蒼真」
「なんだ?」
「俺達の部隊の事は聞いてるか?」
「危険とだけしか聞いていない」
「そうか、先ずはそこからだな」
俺達は歩きながら鉄之助の話を聞く
「俺達の1番の任務は、この砦を守る事だ」
「当たり前だ」
「ああ。だけどな、外に出て巡回する事もあるんだ。お前も身に覚えがあるだろ?」
「俺を助けてくれた時か」
「そうだ。砦に大軍が押し寄せたら、この砦だってただじゃ済まねぇ。だから、俺たちが外に出て、間引く必要があるって訳だ」
「なるほどな…だから、危険なのか」
「ああ。お前が医務室にいた時に楓と一緒に来た2人は覚えてるか」
「なんと無くな」
「その2人は銀次と凛って言って、俺達の部隊じゃない。あいつらは、この砦の門を守ってる」
「なるほどな…俺たちの他にも部隊は色々とある訳だな」
「ああ」
そうこうしてると
ある場所に着く
「着いたぞ」
「ここは?」
「俺達の訓練場だ」
「訓練場…」
「悪いが、お前の腕前を確認したい。あいつらが納得してなくてな」
「あいつら」
「俺の部下達だ」
話してると
数人の男女が来る
「鉄之助さん、そいつですか?」
最初に声を出したのは
筋肉質で髪が逆立っており左目に傷がある男だった
「ああ、蒼真だ。こいつは雷牙だ」
「俺達は認めませんからね。どこから来たかもわからないやつを俺達の部隊に入れるなんて」
「まぁ、そう言うなって。そうだな…雷牙、蒼真と立ち合いをしてみるか?」
「おい、鉄之助!」
俺は急の事に驚く
「まぁまぁ、一度手合わせをすればこいつらも納得するだろ」
「なんだ?怖気ついたのか?」
俺はため息をつく
「仕方がないか…来るならかかってこい!」
「舐めやがって!」
俺は刀を構える
雷牙は刀を抜き突撃してくる
それを俺は避ける
「避けてるだけじゃねーか」
雷牙は刀を振り上げ
俺に斬りかかる
ギンッ
俺はその刀を受ける
「雷牙って言ったか?確かにお前は筋肉がしっかりとついていて重みも感じる。だがな、それだけだ!」
俺は刀を弾き雷牙に足蹴りを喰らわす
「グッ…」
「どうした?もう、終わりか?」
「舐めるな!」
雷牙はでたらめに刀を振り始める
俺は全て避け雷牙に斬りかかる
雷牙は刀を受けるが
重さに負け
刀が弾かれ宙を舞う
俺は雷牙の首元に刀を向ける
「そこまで!」
鉄之助の言葉で
手合わせが終わる
「流石だな、蒼真。伊達に三年、外で過ごしてただけはあるな」
「まぁ、これぐらいわな」
俺は雷牙を見て
「大丈夫か?」
俺は手を差し出す
すると…
「す、すげぇ…」
「え?」
「蒼真…いや、兄貴って呼ばせてくれ」
「え…」
「あんたの剣筋に惚れ惚れしちまったよ。俺はあんたを歓迎するぜ!なぁ、みんな。みんなもいいだろ?」
雷牙は他の奴らに顔を向け笑顔を見せた
すると
他の奴らも俺が部隊に入る事を了承してくれた
「これでお前を他所者って言う奴は少なくなったんじゃないか?」
「だと、いいけどな」
「俺達はな、ここを守る為なら命を捨ててもかまわねぇと思ってる。お前はどうだ?」
「俺は…」
一瞬、妹の顔がよぎる
「俺は、まだわからない。でも、みんなの希望の地を守らないといけない事だけはわかってるつもりだ」
「それだけでもわかってりゃ、大したもんだ。これから、戦う意味を見つけていけばいいさ」
「ああ」
俺は笑い合う雷牙達を見て笑顔が溢れた
今回も読んで頂きありがとうございます♪
今回は鉄之助部隊のお話でした
新たな登場人物
雷牙を登場させ
これから様々な人達と触れ合い
蒼真が守りたいものを作っていく様子をこれからも見ていただけると嬉しいです
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