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冒険者の皆さん! 緊急クエストです!

 翌朝の土曜日。

 桐葉と一緒に朝風呂から上がった俺がリビングに顔を出すと、キッチンから舞恋が笑顔を見せてくれた。


「おはようハニー、朝ごはんできているよ」

「いつもありがとうな」


 お礼を言うと、舞恋は可愛くはにかんだ。


「い、いいよお礼なんて、わたしだって、ハニーの奥さんなんだから」


 かわいい。

 厳密には未来の嫁、なのだけど否定しない。

 いつものように配膳をする真理愛が、くるっとこちらに踵をそろえた。


「ハニーさん、愛妻朝食をどうぞお召し上がりください」

「お、おう」


 いつも無表情無感動な真理愛が、少し頬を染めている。


「ふふ、これだけの可愛い奥さんに囲まれてハニー君は幸せ者だね」


 美稲が意味深な笑みを見せながら、俺の席の隣にお尻を下ろしてきた。

 そして肩をちょっと当ててくる。


 ――な、なんだろう。みんな、今朝は妙に奥さんとか妻とかいう単語を強調してくる。


 当然、俺は将来みんなと結婚するつもりだ。

 けれど、それは未来の話で、みんなとはまだ恋人だ。


 だけど、なんだかみんなが既成事実を作ろうとしていると言うか。

 原因はもちろん、昨今の結婚ブームだろう。


 この五か月。

 早百合さんの各種婚活政策のおかげで日本中の20代30代の男女が結婚し続け、日本中でブーケが青空に舞っている。


 最近、桐葉のほしがりも加速している。


 ――やっぱり、みんなも意識しているんだろうな。


「ねぇ、ハニーはティアラとベール、どっちが好きぃ?」


 MR画面に展開されたウエディングドレスのカタログを見せながら桐葉が迫って来る。


「そうだな……」


 普通、こういう場合、男側が圧力に引いてしまうものだろう。

 けれど……。


「桐葉ならどっちも似合うからお色直しで両方かなぁ!」

「だよねぇ! ハニーもそう思うよねー!」


 あいにく、桐葉はスレンダー爆乳爆尻亜麻髪超絶美少女である。

 むしろ、俺も早く結婚したくて仕方ない。

 そして初夜を!


「ぐっ、うちの嫁たちが可愛すぎて生きるのが辛い」


 みんなの前で、俺は握り拳を震わせた。


「ごめん、早くゴールしてしまいたい気持ちとそれはもったいない気持ちがせめぎ合っている」


 俺の言葉に、桐葉たちはみんなそろって照れた。

 正直、俺だってここ最近、みんなとの結婚を意識してしまう。

 だから、たまには俺から恥ずかしいことを言ってもいいだろう。


「10年後も、20年後も、ずっとこうしていたいな。俺のことを大好きって言ってくれるみんなとずっと仲良く暮らしていたいよ」

「わーい、ハニーがデレたぁ♪」


 そう言って、桐葉は無邪気に笑い、両手を左右に広げて俺に迫ってきた。

 が、俺と桐葉の間に横やりを入れるようにして、MR画面のニュースが流れた。



『緊急速報です! 五分前、突然動画サイトに5000本以上のバイトテロ動画が投稿されました。犯人はいずれも龍崎総理への抗議活動だと主張しており――』



 俺らは一斉にMR画面に向き直った。


 ニュースの話では、日本中のあらゆる店舗や会社でアルバイトや派遣、パートの女性たちが店の商品にイタズラをしている動画が、各種サイトに投稿されているらしい。


 しかも、ご丁寧に全ての動画が『私は婚活女子の自由の為に戦う革命戦士! これは龍崎総理への抗議活動である! 差別主義者のビッチ総理はすぐさま我々に慰謝料一億円を払って退陣しろ!』というコメントで締めくくられているらしい。


「なんだこれは?」


 俺が首をかしげると、早百合さんがMR電話に出た。


「何? 官邸や各省庁に日本中から汚物が届いているだと?」


 ここで言う汚物とは、そういうことだろう。

 これから朝食という時に最悪の事件である。


「いや、貴君の言う通りだ。うむ、うむ、犯人は間違いないだろう。ではまた後で連絡をする」


 早百合さんが電話を切ると、またニュースキャスタ―が慌てた声を出した。



『続報です! 現在、東京中で次々汚染事件が起きています! 犯人はいずれも中年、老年女性で、街中にペンキをばらまいているようです』


 MR画面に映った現地の映像では、中年以上の女性たちがバケツのペンキを次々道路や歩道にまき散らし、あるいは店の壁にぶちまけていた。


『私たちは革命戦士よ!』

『ビッチ総理は私たちに慰謝料2億円を払いなさい!』

『みんな目を覚ましなさい! あんな名誉男性に総理をさせてはいけない!』

『今こそ目覚めるのよ!』


 中にはペンキをカップルにかけている人もいる。

 いや、彼女らが手にしているのはペンキではない、漂白剤だった。


『お前らみたいなのがいるから私が結婚できないのよ!』

『私の前でイチャつくなぁ!』

『恋愛なんてゴミよ! 人は皆独りで生きて行くべきなの!』

『どうせ日本婚活アプリで付き合ったんでしょう!』

『あんなアプリに踊らされちゃダメ! これで目を覚ますのよ!』


 さらに別の場所では、道行く男性にホールドタックルをかましたり、カップルの女性側にショルダータックルをかましている人たちもいた。


『アラいい男ね! お姉さんと大人の恋をしましょう! 大丈夫! 全部私に身を任せて! そして私の処●を破った責任を取って私を一生養うのよ!』

『ギョパパパパパ! 既成事実を作ればこっちのモノよ! 知っている!? 日本の法律じゃ女が男を襲っても強姦罪は適用されないの!』

『既婚者だから何!? そんなの別れさせればいいじゃない! 略奪愛なんて燃えるわぁあああああ!』

『ぶふー! ぶふぅ! こんな悪い女に騙されてかわいそうに! あたしが真実の愛を教えてあげるわ! さぁ、あたしの豊満ボディにおぼれるのよ!』

『いやぁああああああああ! 助けてぇええええええええええ!』(被害者男性)



 阿鼻叫喚の地獄絵図に、俺は息を呑もうとして、呑み込めなかった。


 ――やべぇ、明らかにギルマンとオークが混じっている。



★雑談

 鏡銀鉢の作品はデビュー以降常に巨乳爆乳ヒロイン率90パーセントでキャラ被りと思う人もいるけれど私から言わせれば爆乳キャラでひとくくりにするほうがおかしくて、

小柄爆乳とか

長身爆乳とか

妖艶爆乳とか

はわわ爆乳とか

真面目爆乳とか

自分の爆乳に誇りを持っていて見せつけている

自分の爆乳に誇りを持っているけど性的なのは恥ずかしい

自分の爆乳がコンプレックスだけど主人公にだけはむしろ主張してくる

自分の爆乳に無自覚で周囲にどういう影響を与えているかしらない

トカ


外見、性格、自分の爆乳とどう向き合い、どう扱っているか、

で多数の差別化ができます。


もしも鏡銀鉢にクイーンズブレイドや一騎当千みたいに爆乳ハイパーバトルコンテンツのキャラ原案とか任せたら被ることのない100人の巨乳爆乳キャラを作る自信があります。

自信があります! あります!


ちなみにキャラの差別化の為に12人のヒロインを

ABCDEFGHIJKLカップの12人にして怒られたことなんてないんだからね!


★本作はカクヨムでは496話まで先行配信しております。

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