ウィンガル
ルシアスが倒れてから7日が過ぎていたテントの床からルシアスは目を覚ますと目の前にはマナが座っていた。
「良かった、ルシアス目を覚ましたね」
「マナ、、、、、俺は?」
「覚えてないの?アストエル様の血を飲んでからずっと寝込んでたんだよ、具合はどう?」
「身体から力が溢れてくるよ、それにあらゆる魔法が頭に刻まれているようなんだ」
「分かった、私、皆に伝えにいくからルシアスはそこにある食べ物を食べてね」
「ああ、ありがとうマナ」
マナがテントから出るとルシアスは遠くにある二つの気配を感じていた。
(バルア、、、俺はお前の気配を感じるよ、お前はどうだ?)
(ルシアスよ、私もお前から我が父の気配を感じて驚いているぞ)
(ああ、アストエルの血を飲んだんだ、それよりもう一つの近づいてくる暗い気配はウィンガルか?)
(そうだろう、ルシアス、ウィンガルはお前の気配に脅威を感じている様だ)
(バルア直ぐにここへ来れるか?)
(すでに向かっているぞ、だが私よりウィンガルの方が早くお前の元に来るだろう、気をつけるのだルシアス)
(分かった、バルアお前も気をつけてくれ!)
(承知した)
ルシアスはテントから出ると仲間達全員は話合っていた。
「そうですか、ルシアスは良くなったのですね、マナ、しかし出入り口は見つからない以上出られませんね、どうしましょうか」
「皆!聞いてくれ!ウィンガルがここへ来る!バルアもだ」
「ルシアス!それは本当ですか?何故そう思ったのです?」
「俺の血と混ざりあったアストエルの血の影響でウィンガルは俺の気配を感じている、そして逆に俺にもウィンガルの気配が分かるんだ」
「、、、分かりました、即席ですがアストエルの牙を使って槍を3本ほど作りましょう、一つはルシアスもう二つはアヤとセシルさんが持ってください」
「分かったわ!」
「槍は使ったことがないが仕方ないな」
長い巨神の骨にアストエル牙を先端に結んだ槍をルシアス達三人は持った。するとルシアスはウィンガルの気配を強く感じた。
「皆!来るぞ!」
ルシアスがそう言うと数メートル先の天井が揺れて崩れ落ちた、その方向を見ると天井を壊して黒い鱗を持つドラゴンが顔を覗かせて炎のブレスを吐こうとした。
「皆!俺の後ろに!!」
そう言ってルシアスは盾を構えて盾に魔法のバリアを使った。ウィンガルがブレスを吐くと魔法が掛かったルシアスの盾はそれを防いだ。セシルがルシアスの後ろから槍をウィンガルに向かって投げた。槍はウィンガルの口の中に突き刺さり怒りに燃えたウィンガルはその槍を噛み砕き上空へと飛んでいき急降下して天井を完全に突き破りルシアス達の元の降り立った、その時上空からバルアがやって来てウィンガルに炎のブレスを吐いた。
【やってくれたな!若造が!】
【だれであろうと我が友に手を出す者は容赦はしないぞ!ウィンガルよ!】
【お前如き幼い竜が私にどう抗うのか!キサマの首に喰らいつてくれようぞ!若き末弟バルアよ!!】
ウィンガルは標的をバルアに変えると空を飛びバルアに襲い掛かった。ウィンガルの鋭い爪がバルアの胸を切り裂くとバルアは苦痛に耐えながらウィンガルの首に噛みついた。2匹は地に降りて転げ回りお互いに爪めをたてて身体を切り裂き喰らいつきあった。バルアより大きなウィンガルが上になるとルシアスはウィンガルを目掛けて魔法の力を込めて槍を投げた。魔法により威力と速さが格段に上がった槍はウィンガルの首に突き刺さった。
「バルア!ウィンガルから離れろ!ルヴェーラ!スパークの魔法を同時に使おう!」
「、、、、、、、ルシアス貴方は魔法を?、、、、いや、分かりました!ルシアス!」
もがくウィンガルをどけてバルアは空に上がった。ルシアスとルヴェーラはウィンガルに突き刺さった槍にスパークの魔法を使った、すると空から雷が槍が刺さっている場所に落ちてウィンガルは苦しんだ。
【やってくれたな!!次には必ずお前達を喰らってくれようぞ!】
そしてウィンガルは全身がマヒするような咆哮を上げると飛び去って行った。戦いが終わると傷ついたバルアがルシアス達の元に降り立った。
「バルア、、、酷い傷、、、今治療するね」
「助かるぞ、マナよ」
「バルア、ごめん、助かったよ」
「気にするな、、、ルシアス、お前達が無事で良かったぞ、傷が癒えたら皆をこの洞窟の外へと運ぼう」
「マナ!バルア傷の具合は?!」
「、、、うん、二日あれば治ると思う、アルマ」
「バルア、本当にありがとうございます」
「、、、、、気にするな、、、、私は眠りにつく」
「何とか外へ行けそうだな」
「ええ、そうね」
「マナ治療続きですみませんがよろしくお願いしますよ、後の皆は休んでください」
「ルヴェーラ、後は俺とマナに任せてお前も休んでくれ、疲れた顔をしているぞ」
「すみません、ルシアス、ありがたくそうさせて貰います」
マナがバルアを治療しルシアスがそれを見守るなか、仲間達はテントで休んだ。




