賢者
メルダリオン光国を出たルシアス達は地図に記された数少ない街の中の西の街へとむかっていた。光国を出て8日で大量の魔物達を相手にして街にたどり着く。街の中心部には高い塔がありそれまでに立ち寄ったボロを着た人々の小さな集落と違い活気がある街だった。
「ルヴェーラ、この街はメルダリオン光国より活気があるな」
「はい、ルシアス、あの塔からは巨大な魔力の結界を感じます、この付近に魔物達が居ないのは恐らく結界によるものでしょう」
「賢者アガタインていう人の魔法かな?」
「私もそうだと思うわ、アルマ」
「あの塔に賢者と言われる人がいるのか?」
「酒場があるようですし、賢者様の事を聞いてみましょう、皆さん」
「そうだな、行こう!皆」
ルシアス達が酒場に入ると中には客は殆どいなかった、代表してルヴェーラが店主に話を聞く。
「主人さん、アガタインとういう方について知りませんか?」
「アンタらアガタイン様を知らないなんて何処から来たんだい?」
「ラーナ大陸からです」
「他の大陸からこの地へかい?!一体何のために?」
「アストエルとウィンガルに用があります、私達はアストエルが最後を迎えた地をアガタイン様に聞きたいのです」
「冒険者かい?まあいいさ、アガタイン様は街の塔にいるよ、誰でも上がることが出来るけど賢者様は顔を出すことがない方だから直接会うのは難しいかもね」
「ありがとうごいざます、皆さん行きましょう」
ルシアス達は塔の中に入ると螺旋階段をひたすら頂上に向かって登っていった階段を登りきると目の前には扉があった。
「この中のようだな」
「ノックしてみましょう」
ルヴェーラがノックするとしわがれた男の声が返って来る。
「何者かのう?」
「賢者アガタイン様ですか?」
「確かにワシの名前はアガタインと言うが」
「俺はラーナドゥール王国のアカトス公爵ルシアスといいます、女神アイリス様から託された使命の為に神竜アストエルの遺骸の探索と邪竜ウィンガルの討伐を託されました、メルダリオンのエレナイン様からアストエルについてアガタイン様なら何かを知っているのではとお言葉を頂きこの街までやってきました。」
「、、、、、中へ入りなさい」
ルシアス達が中に入いるとフードを深く被った老人が中にいた。
「女神アイリス様からの使命を受けたと言っていたな?ワシがアガタインだ」
そう言うとアガタインはフードを脱いで顔を晒した。するとその髪は白髪で目は血のように赤かった。
「貴様は!妖魔?!」
そう言ってアヤは腰の刀である月影に手を掛けた。アガタインはアヤやルシアスを見ていった
「ワシを切るのは話を聞いてからでもできるだろう?アストエルの場所とワシが何者なのかを話したい、アレックス王子とアレクシア王女の血を継ぐ者よ」
「あなたは俺達の祖先を知っているのですか?!」
「ああ、よく知っている、ワシはアレックス王子とアレクシア王女と共に不死の王達の封印に関わった者の一人だ」
「貴方のその風貌は魔族と瓜二つですが、どこかアシューリス達とは違う気配ですね」
そうルヴェーラが言うとアガタイン答えた。
「ワシは確かにアシューリス達のように呪われているが自らの知性と精神の力で自我を保っているのだ、ルシアスと言ったな?アストエルが最後を迎えた地を教えよう、アストエルはこの街の西北のにある山の内部に眠っている、、、ただあそこにはアストエルと最後に戦った巨神族の末裔達が山ほどいる」
「この街の結界は貴方が?」
「そうだ、黒髪の女剣士よ」
それを聞いたアヤは月影から手を放して頭を下げて言った。
「私はアヤ無礼な真似をした、この通りだ許してくれ」
「気にするなアヤとやらよ」
「アガタイン様は不死の王が何処で封印されたか知っているんだよね?」
「不死の王は王の王国と共にバルゼリアの西方の海底に沈んでいる、封印を解くのは難しいだろう」
「アシューリスとクラウゼンは復活しています」
「、、、、それでも難しいだろう、アシューリス達は封印を解くために他の呪われし民を復活させる事を考えるだろう」
「分かりました、ありがとうございます、アガタイン様」
「山の中には巨人族達は近寄れないはずだ、気をつけていきなさい」
「はい」
ルシアス達は街を後にするとアストエルの眠る山へと向かった。




