紫国の刀鍛冶
バルアの背に乗ったルシアス達は3日ほどかけて紫国の王城に来ていた。4人は王城の広場にいるシスイの元へと向かった。
「アヤ様!よくお帰りになられました!」
「シスイ、突然すまないが護神刀を打った刀鍛冶の血を継ぐものをしりたい」
「マサシゲの血を引く者ですか?それなら名工として北の山奥で刀を打っているはずですよ」
「直ぐにその者の所に行きたい!シスイ一緒に来てくれ!」
そう言ってアヤはシスイを引っ張って王城を後にバルアの背中に乗せる。
「バルア北に飛んでくれ、シスイさん上から見てわかりますか?」
「はい、ルシアス殿、しかし何故マサシゲの元へ?」
「新しく聖剣となる剣を打ってほしいからです」
「聖剣をですか?ルシアス殿?」
「それだけじゃない、邪竜を討伐する為でもある、私の刀も打ってもらうつもりだ」
「分かりました、お二人ともマサシゲが住んでいる里の付近に言ったらすぐお知らせします」
それから一時間後シスイはバルアに竹に囲まれた山のマサシゲの住む里を見て言った。
「アヤ様、おそらくあの里ですぞ!」
「バルア、すこし外れた所で降ろしてくれ」
「承知した、ルシアスよ」
バルアが里から少し離れた場所に降り立つとルシアス達は背から降りて里まで歩いていく。里の前農民達がルシアス達を出迎えた農民達はアヤとシスイを見て言った。
「異人、と、、、、、、お侍様?」
里の疑問にシスイが答えようとするとアヤが遮った。
「こちらの方はアヤ殿、、、、、」
「ああ、私は、侍だこっちの者達は私の仲間だ、マサシゲの子孫を探しているんだが何か知らないか?」
「マサシゲの名を継ぐ刀匠なら村の外れに住んでいますよ、お侍様」
「すまないが、案内してくれるか?」
「はい!お侍様!」
農民の案内で村の外れまで行くと刀を打つ音が聞こえて来る、農民は刀を打つ幼い男に声を掛けた。
「ショウタ!マサシゲはいるかい?」
「お師匠様なら寝てるよ、、、、、」
「ショウタとやら私達はマサシゲ殿に刀剣を打って欲しいんだが師匠の元まで案内してもらえないか?」
「うん、、、でも、、、お師匠は、、、」
「お師匠がどうかしたのか?」
「お師匠は具合が悪いんだ、、、、」
「会って話だけでも出来ないか?ショウタ」
「お侍様の名前は??」
「アヤだ」
「アヤ様、とりあえず案内するね」
アヤが頷きルシアス達がショウタの案内で家の中に入ると白髪の老人が布団に入り寝ていた。
「お師匠様、、、、」
「ショウタか?、、、そちらの方々は?」
「マサシゲ殿、私はアヤ、紫国の王女だ」
「殿下が一体何用でお越しになられたのですか?」
「実は私の刀とこのルシアスの剣を神竜の骨で作ってもらいたいんだ」
「そうですか、、アヤ殿下、、、しかし私には最早刀を打つ力もありません、しかし私の弟子の一人であるエイキなら私に劣らぬ立派な刀を打てるでしょう、、、、、、」
「、、、、エイキ殿はいま何処へ?」
「居酒屋で酒を飲んでいるでしょう、エイキは気まぐれで刀を打つことも飽きていましてな、、、この3年間会ってもいません」
「その酒屋へ行ってみる、場所は?」
「ショウタに案内させましょう、それからこの手紙も持って行ってください」
「ああ」
アヤがマサシゲの手紙を受け取るとショウタが言った。
「アヤ様、案内します!」
ショウタに案内されて居酒屋に行くと一人のボサボサの髪をした男が酒を飲んでいた。ショウタは男に声を掛けた。
「エイキ兄ちゃん!この人達の刀や防具を作ってあげてよ!」
「ああ?めんどくせぇな、ショウタ、あのじいさんに打たせろよ」
「エイキ兄ちゃん!お師匠様は病気でもう長くないんだよ!」
「おいおい、あの、じいさんに限ってそんなことはないだろう?」
「エイキ殿、失礼する、この手紙を渡すようにマサシゲ殿から頼まれた」
そう言ってアヤは手紙をエイキに渡した、エイキは手紙を読むと直ぐに居酒屋から出て走り出した。
「シスイ!酒代を頼む!ルシアス、マナ、アルマ!後を追おう!」
「ああ!アヤ」
エイキはマサシゲの家の方へと向かって行くと家の中に入っていった、ルシアス達も続いて中に入るとエイキとマサシゲが顔を合わせていた。
「じいさん!あんた何で病気を隠してたんだ?!」
「エイキよ、お前の事だ、私がこの世を去る事を知っていたら私のためだけにお前は刀を打ってただろう、だが私はお前に本心から望んで刀を打ってほしかった、それだけだ、だが今はお前が鍛冶屋の後を継ごうが継ぐまいがこの方々の武具作ってやってくれないか?それが私からの最初で最後の頼みだ」
「、、、、分かった、じいさん、工房を使わせてもらうぜ、アンタ達一緒に来てくれ!」
エイキと工房に行くとルシアスは折れた聖剣と壊れた聖なる鎧と盾を見せて言った。
「今見せている剣と鎧と盾に似た形でこの骨と鱗を使って作って欲しいんだ。」
「エイキ殿、私の刀も打って欲しい」
「珍しい刀剣や防具だけど打ってみよう、女侍のアンタの刀も了承したよ、今から打つからそうだな、、二日後には出来ていると思うぜ」
「二日か、分かった、また来る」
「ああ!任せときな!」
そしてルシアス達は2日間里の宿に泊まる事にした。
二日後再びエイキの元へ行くとルシアスとアヤの武具が完成していた。アヤは鞘からアストエルの骨で出来た刀を抜く。
「見事だな、エイキ殿、ありがとう」
「気にするな、俺はもう一度、刀や剣を作る事にしたよ」
「アヤ殿下達のお陰だよ!ありがとう!」
エイキの作った武具を身に着けるとルシアス達はシスイを紫国の王都に送ると再び北の大陸へとバルアの背に乗り飛んだ。




