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落下

「おーい! 聞こえるかー?」

 ランドは崖の上からディアに呼び掛けた。

「うーん、だめだ・・・・ここからだと、遠すぎて声が届いてにみたいだ・・・・」


「あんた、まさか、あの二人がここから落ちて助かってると思ってるの?」

 リウはランドの言動に驚いていた!


「いや、オレだって普通に考えれば無理だろうとは思うんだが・・・・なんだか、ディアなら、大丈夫な気がするんだよ・・・・」

 ランドはそういいながら、なおも崖下を注意深く覗き込んでいる・・・・


「そうね・・・・助かっているかどうかはともかく、いつまでもここにいてもどうしようもないから、ともかくどこか下に降りられるところを探すしかないわね!」

 リウは意外にも、ランドと一緒にディアを探してくれるようだった。

「あんたと二人きりで、この国抜けるのが、ちょっと不安なだけだよ!」

 ランドは最後の言葉は聞かなかったことにしようと思った。

 

 ランド達が崖の下への道を探し始めたころ、アライグマ町長率いる討伐隊はランド達が村獣全員を惨殺した村に到着した。


 町長たちは、事前に村の調査にやってきていた数人の騎士がすでに村獣たちの死体をならべ布をかけていた。皆、事前に聞いて知ってはいたが実際にその光景を見ると、数の多さに言葉を失った。

 その中には、明らかに小さなものもあり、明らかに子供も含まれているのが一目瞭然であった。

 町長以下討伐隊のメンバーたちは、この村に来るまでの間、野良人間たちへの恐怖心で一杯であった。しかし、今この村の現状を見てしまった後は、恐怖心よりも野良人間たちでの怒りで一杯になってしまった。

 討伐隊は、全員の墓穴を掘り、一人一人を丁寧に埋葬した! そして、全員の墓に手を合わせた。


「近隣の村の警備はどうなっている?」

 アライグマ町長はこの村に待機していた騎士に尋ねた。


「はい、配置できる最大人数を配備しています」

 騎士は、何故か小さなアライグマ町長が大きく見えた。


「そうか・・・・村々の事は君たちに任せた!」

 アライグマ町長の顔はすっかり討伐隊のリーダーの顔になっていた。


「では参るぞ!」

 討伐隊は町長の掛け声で隊列を整えて、村を出発した! 町長だけでなく他のメンバーの顔つきもすっかり、一人前の討伐隊の顔になっていた。



「ひどい目にあったな・・・・」

 ディアは今落ちてきた崖を仰ぎみた!

「これ登るのは、大変だな・・・・」

 ディアは少女を抱えたまま100メートルの異常の高さの崖から落ちたが、傷一つなかった!

「まあ、そうなんだよな・・・・」

 ディアは悪魔神であるということを再度納得して、崖から落ちる途中に気絶して今も横で気絶したままの少女を見て、途方に暮れた!

「さてどうするか・・・・」

 ディアは仕方なく少女をおぶると、崖下を流れる小川に沿って歩き出した。


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