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逃走

 ディア達は2つ目の村を後にして、山の中を彷徨っていた。

「このまま、あてもなく歩いていても、きりがないよな!」

 ディアが歩きながらランドに話しかけた。


「ディアの言う通りだよ! この国の獣共は話ができるみたいだから、どこかの村襲って、そのうちの2、3匹に道案内させようよ!」

 リウが剣を抜いてぶらぶら振り回しながら提案した。


「そうだな、だけど、今回は前回のような皆殺しは無しだ! あんなこと続けていたら、この国がおれたちの討伐隊を組織しかねないからな! 今回は1,2匹捕まえて、そいつを使う!」

 ランドはこの国に来て、やたらと好戦的になっているリウにくぎを刺した。しかしすでに討伐隊がランド達を追っているとは夢にも思っていないようだ!


「はいはい、リーダーの言う通りにしまーす」

 リウはふざけながら応えたが、今回はランドの言うとおりにするつもりであった。


「ダダダダダダダダッ」

 これまで、ほとんど話をすることなく、ディア達についてきていた少女が突然走り出した。

 ディア達はどうしたのか意味が分からなく、しばらく走り去る少女を呆然と眺めていた。


「どういうことだ?」

 ディアが少女の後姿を眺めながらランドに尋ねた。ディアは少女に特に興味はなく、このままいなくなっても何の問題もなかった。


「そういえば、あの村を出てから、一言も話さなくなったな・・・・」

 ランドはこれまでの事を思い返した。


「大方、あの村で獣を皆殺しにしたことがショックだったんじゃないかな! あの娘、やたら獣と仲良さそうだったみたいだしね・・・・」

 リウが他人事の様に話をするのをみて、ランドは主に皆殺しにしたのはお前だろうと、突っ込みをいれたかったが、その勇気はなく、言葉を飲み込んだ。


「おれたちのことが怖くて一緒にいたくないのかもしれないが、一人でこんなところにいたら生きていけないだろう」

 どうやらランドは、少女を連れ戻すつもりのようだ!


 ディアとリウはあまり気のりしなかったが、一応ランドの意見に従うことにした。

「よし、おうぞ!」

 ディア達は、少女を追った。ディア達ならば、少女を追うことはそれほど難しいことではなく、すぐに追いつく距離であった。

 3人は走り出した。3人が思っていた通り、少女はすぐに見つかった。

「いたな!」

 3人は安心して、走るスピードを落とした。


「おい、あれ!」

 少女が走る先は崖であった。どうやら少女はまだ気が付いていない!


「おい、あんた止まりな! その先は!」

 リウが少女を助けようと声を大きめにかけた! 少女はリウの声に気が付いたが、獣たちを次々と殺しまわった恐ろしいリウが自分を追ってきたと思い、前も見ずに、かえって力いっぱいに走り出した。


「くそっ、ダメか!」

 ランドは力いっぱい少女を追いかけたが、崖までに少女に追いつくことは無理であった。


「あっ!」

 とうとう少女は崖に飛び出てしまった! 崖の下までの距離ははっきりわからなかったが、おそらく100メートル以上はあり、落ちたら確実に死ぬということは少女にも直感的に判断できた。

 少女は死を覚悟し目を閉じた!


「ガバッ!」

 その時驚異的なスピードで少女に追いついたディアは彼女を抱きしめた。しかし、ディアが少女に追いついたのはすでに彼女が崖の外に飛び出した後である、

 ディアは少女を抱きしめたまま、崖の下に急降下した


「ディア!」

 すぐに崖まで追いついたランドとリウは、崖の下を見ながら叫んだが、すでに2人の姿は見当たらなかった・・・・


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