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みそ鍋

 大アリクイが地面に倒れ落ちるのと同時に、家の中からランド達が飛びだした。3人は、いまだ、嘔吐や、尻もち状態の獣たちを工場の流れ作業の様に次々と剣で刺し続けた。

「ぐわああああっ」

「うおおおおおっ」

 獣たちは反撃する間もなく、そのまま、地面にうずくまっていた。


 立ち上がれるものがいないことを確認した、ランド達はひとまず剣を引いた。

「ザンッ!」

「ずんっ」

「ザシュッ」

 リウがまだ息が合って倒れこんでいる獣たちの首を次々はねていった。


「ふーん!」

 ディアはそんな、リウの様子を見て、特に手伝うことも止めることもなく眺めていた。


「お、おい・・・・」

 ランドはやりすぎではないかと内心で思ったが、声に出すことはなく、リウの姿をただ眺めている事しかできなかった

 

 ほどなくして、ヤマネコをはじめとしたハイエナの家を囲んでいた獣たちはすべて息を引きとった。

 ハイエナの家の前の道には十数匹の獣の血の匂いが充満していた。その匂いは、敏感な嗅覚を持つ獣たちには、すぐわかったようで、未だそれぞれの家の中で震えていた女子供たちは自身の夫や父親の死がはっきりと理解できた。


「きゃああああああっ!」

 一つの建物の中から、突然叫び声をあげながら飛び出した姿があった。狐のメスであった。彼女は村の裏口に向かって全力で走っていた。


「ぴゅんっ!」

 メス狐は突然倒れた

 ディアが足元に落ちていた、おはじきを拾って狐に投げつけたからである。


 他の獣たちにも、飛びだした狐の結末がわかったようで、それ以上、家から逃げ出そうとするものはいなかった!


「とりあえず、腹へらないか?」

 ディアがランド達に声を掛けた。 彼らはもともと、この村に食事を取りに来たことを思い出すと急激に空腹であったことを思い出した。

 ランドは目の前に転がっている数体の獣を、てきぱきと解体を始めた! その間にリウはハイエナの家の中にあった鍋やみそなどの調味料をとりだして、料理の準備を始めた。

 ランド達は、ハイエナの家の前で味噌鍋を始めたのであった。

「やっと、落ち着いた!」

 ランドはお腹いっぱいで、寝そべった! 


「こんなところで、よくリラックスできるな・・・・」

 ディアは獣たちの死体が散乱している中で食事することも、多少戸惑ったが、まるで自宅にいるように、くつろいでいるランドに驚いていた。


「オレだって最初は、こんなんじゃなかったさ・・・・長年冒険者やってれば、こういうのは意外と何とかなるものかもな・・・・」

 リウはそういうとヒョイと立ち上がった!

「よし、まずはやるべきことやるか!」

 そういうとリウも、何も言わなくてもわかったようで、ランドの後に続いた。

 ディアは二人が何をするのかわからず眺めていると、二人は村のハズレに穴を掘りだした!


「なるほどな・・・・」

 ディアも立ち上がって、2人を手伝った! 幸いにも、獣が持っていた鍬がいくつもあり、穴を掘ることは、それほど難しくはなかった!

 ランドは串刺しにされていた、見知らぬ人間を串から抜いた。そして、獣の家から調達した布で丁寧に包んでから穴に横たえた。

 土をかけて、簡単な目印の石を上に置いた後、三人は彼か彼女のために冥福を祈った。


「こういうのは、やっぱり忘れちゃいけないからな・・・・」

 ランドは少し寂し気に墓を眺めながら語った。


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