毎朝ビッグバン
「カレン、起きろ朝だ」
タケルが追い立てるようにカレンを起こす。この家での寝坊は、大惨事を意味する。特にこの状況はまずい。
いつものように食事を作る。ベルは食事が不要らしく、結局三人分を作ればよかった。手早くベーコンと目玉焼きをつくり、ご飯を盛る。
紅茶をいれるころには妹が降りてきた。大きなあくびをしている。
「まだなんかきついわ。…?」
二人の雰囲気がおかしいことに気づく。妹はカレンの匂いをかいで確信した。
「カレン!あんたまた、アニキのところで寝たでしょう?」
朝から機嫌が悪い。
「お前はイヌか」
タケルは呆れるが、それは事の重大さを物語っている。
「やっぱりね!この性悪女、漁夫の利ってこのことだわ」
「ご主人様が消耗なされたのは、誰のせいですかね?」
珍しくカレンはケンカに応戦の構えだ。
「昨日はお楽しみじゃったな」
ベルがそこに降りてくる。ジト目だ。
「我の放った監視用ヘビで、全て見ておったわ」
「えっ、ベル。アニキたち何してたの?」
「ここでは言えぬが、ふれあっておったの」
二人は顔が真っ赤だ。大したことはしていない。キスして寝ただけだが、それをベルは誇大妄想で語った。
「なるほど。人間の交尾というのを見てみたかったが、ああやってするもんなんじゃな。勉強になったわ。実になまめかしかった」
「デタラメだ!」
タケルの声は発せられたが、その直後に妹の「大天使級」全力かかと落としを食らって、タケルは意識を失った。多分パンツの色も覚えていないだろう。




