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猪突猛進ナル妹のビッグバン  作者: 月読カイト
三 そして妹はいなくなった
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水晶の番人

 あまりに広大な建築物の中を彼らはすすんだ。中は誰もいないように静寂だった。

「もっと魔物がたくさんいるのかと思っていたけど」

 クララは安心したように言った。レオンはたしなめるように言った、

「人間には想像もできないくらい、大きな戦なんだ。前線はそれに夢中で、ここに力をそそぐ意味はない。ただ」

 カレンは何かを知っているのか、さえぎった。

「ハイクラスの魔族がいる可能性がある、ということですね」

「そうだな、想像もつかないよ。俺は派遣だからね」


 中心には青い大きな水晶が置いてあり、そこには赤い字で魔法陣が幾重にも施されている。その魔法陣は明滅しており、その都度広大な空間は色をかえた。

「これが、ヒナタのいるという水晶か?」

タケルはレオンに聞いた。レオンも首をかしげている。

「こんなにあっさりたどり着けるはずはないんだ」


 にわかに部屋は暗くなり、大きな声が室内にこだました。

「まさか人間ふぜいがこの地に足を踏み入れようとはな!」

 一同はその声にすら戦慄し、身動きができなかった。それほど恐ろしい存在であることは、タケルでもわかった。


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