48/84
レオンの沈痛
「タケルさん、まずはレオンどののところへ行きましょう」
非常事態だけに、カレンはその高価な、転移の魔法具を、惜しげもなく使った。
「カレン、来ると思っていた。クララも来ている」
レオンは辛そうな顔で言った。
「レオン?妹をどうした、どこへやった!」
タケルはもはや正気を失って、無駄にレオンを責めた。レオンもその真意を察してか、あまり口を開かなかった。
「依然、存在は確認できない」
「しんだ…ヒナタは死んだというのか!?」
タケルは半狂乱になっている。認めたくない、その一心だった。
クララは同情して涙をこらえている。カレンはその現実をまたいで、レオンに尋ねた。
「魔界とかいうところにも、彼女はいないんですか?」
「魔力の驚異的な増幅は、魔界にまで認められた。すぐにタケルに電話したが…」
レオンは言った。
「可能性はなくなはいが、それは絶望的数値だ」




